夏のUVBは冬の5倍! 男だって紫外線対策は重要
日傘だけに頼らず、日焼け止め活用や抗酸化物質の摂取も
伊藤和弘=フリーランスライター
男の紫外線対策は日傘だけでは不十分!

夏の強烈な紫外線をどう防げばいいのか。市橋院長に具体的な対策を聞いた。
1.なるべく日陰を歩く
いちばん確実な対策は日光に当たらないこと。帽子や日傘も有効だが、波長の短い紫外線は「散乱」し、横や下からも飛んでくる。市橋院長によると「日傘でも防げる量は半分程度」というから過信は禁物だ。
さらに日傘を選ぶときは、外側は光を反射する白、内側は光を吸収する黒になっているものが理想的。
2.日焼け止めを使う
日焼け止めに書かれているSPFとはUVBに対する防御力。SPF50ならUVBのダメージを50分の1にする。つまり、UVBを50分浴びても素肌で1分浴びた程度に抑えられるということ。また、PAはUVAに対する防御力を示し、「+」が多いほど強い。
3.抗酸化物を積極的に摂る
紫外線がいけないのは活性酸素を発生させるから。活性酸素を消すため、βカロテン、ビタミンC、ビタミンEなどの抗酸化物を積極的に摂ろう。特にビタミンCはシミの予防・治療に有効だ。黒いメラニンを還元して色を薄くする美白作用があり、皮膚科でも1日600~1200mgほど処方される。
4.コーヒーをたくさん飲む
30~60歳の日本人女性131人を対象にした調査から、コーヒーを1日3杯以上飲む人は顔のシミが少ないことが確認された(Int J Dermatol. 2015 Apr;54(4):410-8)。有効成分はクロロゲン酸というポリフェノール。市橋院長によると、「角化細胞がメラニンを作れと命令するルートと、色素細胞がメラニンを届けるルート、それぞれをブロックしてメラニンを作りにくくする」という。
よく言われるように、紫外線のダメージは一生に受ける量に比例し、日焼けが抜けてからも消えることはない。真っ黒に焼けた男がカッコいいと言われた時代は昔のこと。シミのない美肌をキープして、暑い夏を乗り切ろう!
(イラスト/うぬまいちろう)
再生未来クリニック神戸(神戸市中央区) 院長