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男こそアンチエイジング!

シミやシワで老け顔に! たるみの原因は赤外線?

肌トラブルに悩む中高年男性が増加傾向に

 伊藤和弘=フリーランスライター

たるみの原因は近赤外線!

 近赤外線は紫外線と同じく日光に含まれる電磁波。紫外線と逆に、可視光線より波長が長いのが赤外線だが、そのなかでも波長が短く可視光線に近いものが近赤外線。「この近赤外線は紫外線よりも皮膚の奥、筋肉にまで届くことがわかってきた。それによって筋肉を覆う筋膜が変性し、皮膚を支えられなくなるとたるんでくる」と川島教授は説明する。

 これからは紫外線だけでなく、近赤外線対策も考えなければいけないわけだ。実際、近赤外線を防ぐ成分の入った日焼け止めも少しずつ出てきているという。

 紫外線と近赤外線を防ぐには、まず肌を直射日光に当てないこと。特に髪がさびしい人は晴れた日には帽子をお忘れなく! ゴルフやスキーなどアウトドアのスポーツを楽しむときは、医薬部外品の日焼け止め美白化粧品でカバーしよう。

 シミの予防・治療にはビタミンCのサプリメントも有効だ。黒いメラニンを還元して色を薄くする美白作用があり、皮膚科でも1日600~1200mgほど処方される。

 皮膚科ではシミやシワに対してどんな治療をするのか、主なものを見てみよう。なお、これらの治療は原則的に保険が利かないので悪しからず。

1.レーザー治療
 シミに対しては、メラニンを破壊する働きを持つアレキサンドライトレーザーやルビーレーザーを使うのが一般的だ。「レーザーを当てた後はカサブタになり、1週間から10日ほどできれいになる」と川島教授。料金は直径1cmのシミで2万円程度。レーザーよりもエネルギーが弱いが、いろいろな波長の光を出す「フォトフェイシャル」(光治療)という治療法もある。

ルビーレーザー治療前(写真左)と治療後(写真右) 写真提供/川島眞教授
ルビーレーザー治療前(写真左)と治療後(写真右) 写真提供/川島眞教授

2.炭酸ガスレーザー治療
 盛り上がったイボは通常のレーザーでは治らないので、強力な炭酸ガスレーザーで削り取る。これは局所麻酔をした上で、盛り上がった細胞を熱で焼き切ってしまうというもの。シミが悪化したイボの他、首などにいくつもできる小さなイボもきれいに取れる。

炭酸ガスレーザーの治療前(写真左)と治療後(写真右) 写真提供/川島眞教授
炭酸ガスレーザーの治療前(写真左)と治療後(写真右) 写真提供/川島眞教授

3.ボトックス注射
 目尻、眉間、額のシワなどは「表情ジワ」と呼ばれる。要するに、顔の筋肉を動かすことでできてしまうシワだ。これにはボトックス注射がよく効く。ボトックスとはボツリヌス菌が作り出す毒素で、筋肉の収縮を抑える働きがある。5万~8万円くらいかかるが、1回の注射で半年ほど効果が続くという。ちなみに、ボトックスは脇の汗に悩んでいる人にもお薦め。「脇の下に打つと汗が出なくなり、夏になっても汗染みができず快適に過ごせる。私も毎年打っている」と川島教授は話す。

4.ヒアルロン酸注射
 ほうれい線やたるみにはヒアルロン酸の注射がいい。ヒアルロン酸は真皮にある成分で、加齢や紫外線によって減ってくる。それを注射で補うわけだ。深いシワに対して、ボトックス注射に加えられることもある。効果はボトックスよりも長く、1回の注射で1年近く続くという。

 最後に、シミとシワ以上に多くの男性が悩んでいた「乾燥」についてお伝えしよう。

 かゆみなど、不快な症状が起こるだけではない。乾燥によって小ジワができるし、肌の滑らかさが失われて老けて見える。アンチエイジングのためにも、保湿剤などを使った「保湿」がスキンケアの基本だ。「空気が乾燥している時は加湿器も有効。また、熱い風呂に長く入ると、皮脂が落ちて乾燥が進むので気をつけてほしい」と川島教授は注意する。

(イラスト/うぬまいちろう)

川島眞さん
東京女子医科大学皮膚科学教室 主任教授
1978年、東京大学医学部卒業。パスツール研究所(仏)に留学後、東京大学医学部皮膚科講師、東京女子医科大学皮膚科助教授を経て、92年より現職。東京女子医科大学病院皮膚科とメンズヘルスクリニック東京の男性皮膚専門外来にて男性美容を担当している。日本皮膚科学会代議員。日本美容皮膚科学会理事長。著書に『皮膚に聴く からだとこころ』(PHP新書)、『化粧品を正しく使えばあなたはもっとキレイになる』(幻冬舎)など。
日経トレンディネット2014年11月12日付け記事からの転載です。

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