辛いカレーで憂うつな春を乗り切る! クルクミンはアンチエイジングの救世主!?
ウコンに含まれるクルクミンの嬉しい効果とは
伊藤和弘=フリーランスライター
クルクミンの驚くべき効能が次々と分かってきた
ところが、「肝機能だけではない。クルクミンに驚くべき効果があることが次々と分かってきた」と堀江教授は続ける。
まず、日本人の死因ナンバー1であるがんに対する効果。すい臓がんが改善した(Clin Cancer Res.2008 Jul 15;14(4):4491-9)など、多くの報告がある。帝京大学医学部の井手久満准教授らが行った臨床試験によると、前立腺がんのマーカーとされるPSA(前立腺特異抗原)が高い人たちに大豆イソフラボンとクルクミンを服用させたら明らかに数値が下がった(Prostate.2010 Jul 1;70(10):1127-33)。
近々、本格的に前立腺がんの臨床試験を始めようとしている堀江教授によると、考えられるメカニズムのひとつはダイオキシンのレセプター(受容体)に対する作用。「ダイオキシンや発がん性物質がレセプターに触れることでがんの遺伝子が活性化するが、クルクミンはこのダイオキシンのレセプターにくっついて破壊する」という。
2014年10月、変形性膝関節症に対する効果も報告されたばかりだ。京都医療センター整形外科診療部の中川泰彰部長らは、患者に1日180mgのクルクミンを8週間服用させ、痛みの強さを示すVASスコアが低下することを確認した(グラフ2)。

