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男こそアンチエイジング!

AGA、EDから妊活まで、男の悩みに応える“メンズヘルス医院”とは?

男らしさのバロメーター、テストステロン値の測定も可能

 伊藤和弘=フリーランスライター

年を取ると「男らしさ」は失われていく。残念なことだが、いつまでも若い頃の外見・体力・健康は保てない。それを防ぐにはどうすればいいのか? この連載では第一線で活躍する専門家たちに、「男のアンチエイジング」の最先端を解説してもらう。今回から2回にわたって、2014年に設立された日本初の男性専門クリニックをリポート、そして「男性力ドック」なるものを体験する。男性専門クリニック「メンズヘルスクリニック東京」は、男性医療をどのように変えているのか?

 男女平等が進んだ先進国ジャパンで、最近気になるのが「男性差別」ともとれる事柄。部下を励まそうとして、「男でしょ!」なんてセクハラ発言を連発する女性上司は後を絶たないし、映画館やレストランで「レディースデー」はあっても「メンズデー」は滅多に見かけない。電車に女性専用車両はあるが、男性専用車両はない。医療機関も同じく、婦人科などの女性専用はあっても、男性専用は存在しなかった。

 そうしたなかで、JR東京駅八重洲南口から徒歩3分と、まさに東京のど真ん中に「メンズヘルスクリニック東京」が開業したのは2014年のことだ。

メンズヘルスクリニック東京
[画像のクリックで拡大表示]

 これまでも帝京大学医学部附属病院(東京都板橋区)や聖路加国際病院(東京都中央区)をはじめ、男性専用の「メンズヘルス外来」を設けるところはあった。が、全体が「男性専用のクリニック」というのは日本初だった。

 院長を務める小林一広医師はもともと精神科医。皮膚科や形成外科の仲間とともに、頭髪治療専門の城西クリニックを立ち上げたのは1999年のことだった。「抜け毛が不安でいても立ってもいられない、周りの人が自分の髪の噂をしているという被害妄想を抱くなど、髪にかかわる精神科の疾患は決して少なくない。メンタルケアを行う精神科医も必要だろうと考えた」と小林院長は振り返る。

メンズヘルスクリニック東京、小林一広院長

 日本抗加齢医学会もまだなく、「アンチエイジング」という言葉が使われ始めた頃だ。ニーズの多いAGA(男性型脱毛症)からスタートしたが、いずれアンチエイジング全般を診るクリニックを立ち上げたい、という思いは当初からあったという。

 開院当初、患者は20~30代が多かった。若者にとってAGAは深刻だが、年を取れば「仲間」も増え、諦めもついてくるのが自然だろう。ところが徐々に、50~60代といった高齢の患者が増えてきた。

 「若い人は薬を飲んで髪が生えてきても人に言わないけど、中高年の人たちは喜々として仲間に話すので、口コミで患者さんが広がってきた。髪が生えてくると、今まで気にしていなかった肌のシミやシワも気になってきます。お腹を引っ込めればもっとカッコよくなるんじゃないかとジムに通うようになったり、ファッションに気をつかうようになったりする。男らしさ、若々しさを取り戻したくなれば、ホルモン補充療法という話も出てくるでしょう。髪の改善から生まれる経済効果はすごく大きい。まさに“髪ノミクス”ですよ」と小林院長は朗らかに笑う。

 札幌医科大学の熊本悦明名誉教授や順天堂大学医学部の堀江重郎教授との出会いもあり、2010年から「男性更年期専門外来」も始めた。さらに、「シミやシワを取りたい」という肌に関する診療、男性の不妊治療などを行う体制も整い、晴れてメンズヘルスクリニック東京をオープンすることになったわけだ。

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