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男こそアンチエイジング!

腸内細菌は偉大! 正しく知って健康になる

“ウンチ移植”が薬より腸炎の治療に効いた研究も

 伊藤和弘=フリーランスライター

腸内細菌はアレルギーや生活習慣病と深い関係

 腸内にどんな菌がどれくらいいるかという細菌の構成を「腸内細菌叢(そう)」と呼び、これは個人によって違っている。腸内細菌叢は環境の影響が大きい。同じものを食べている家族同士は似ているが、離れて暮らしていると家族でも変わってくるという。

 「人間は母親から生まれてきた瞬間から多くの菌にさらされ、思春期までに相性のいい菌が決まってくる。本来の腸内細菌叢のバランスが乱れた状態をディスバイオシスといい、年を取るとディスバイオシスを起こしやすくなる」と金井教授。そのため高齢者は免疫力が低く、ウイルスなどの感染症を起こしやすくなるという。

年齢と腸内細菌の構成
年齢と腸内細菌の構成
縦軸の数字は便1gあたりの細菌数。加齢により腸内細菌バランスが変化する。ウェルシュ菌とは、ヒトや動物の腸内に棲む嫌気性腐敗菌の一種。タンパク質やアミノ酸を好んで利用して増殖し、体に有害ないろいろな腐敗産物をつくる。出典:光岡知足著<腸内フローラと食餌>より

 花粉症やアトピー性皮膚炎といったアレルギーが増えているのも、腸内細菌叢と関係が深いと言われる。よく指摘される原因のひとつは、赤ん坊を「母乳」で育てているか、そうでないかで違ってくるということ。母乳にはオリゴサッカライドという成分が含まれているが、実は人間は消化できない。「これは乳酸菌のエサ。そのため、母乳で育てることで腸内の乳酸菌が増える」と金井教授は話す。また、アトピー性皮膚炎など慢性のアレルギーに悩む人の腸内細菌叢には、免疫を抑制する菌が少ないという。

 アレルギーだけではない。最近の研究から、腸内細菌叢が生活習慣病とも密接に関わっていることもわかってきた。肥満の人や糖尿病の人の腸内細菌叢には共通する特徴があるらしい。マウスを使った実験から、腸内細菌叢と心血管疾患のリスクに関係があることも確認された。動脈硬化を起こしやすいマウスの腸内細菌叢を抗生物質で変えると、動脈硬化の進行が抑えられた(Nature.2011 Apr 7;472(7341):57-63)。

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