ポリフェノールに抗肥満効果!βカロテンなども豊富

モロヘイヤ
シナノキ科ツナソ属。同じ科の植物は30種以上あるとされるが、栽培されているのはタイワンツナソとツナソの2種類。高さ2mほどになる草で、黄色い花を通常1個つける。長さ10cmぐらいの長楕円形の葉で縁にギザギザがある。軟らかい茎は食べる。
近年、夏の店頭でよく見かけるようになった「モロヘイヤ」。実は栄養価が高く、高温・乾燥地帯でも育つ、生命力の強い野菜だ。
現在、国内のモロヘイヤの一大産地は群馬県。出荷量は全体の約3割を占める。旬は6月から9月。クセのない味で、他の食材とも合わせやすい。葉を刻んだり、ゆでたりするとぬめりが出るのが特徴だ。
このぬめりの成分の正体は多糖類の「ムチン」。オクラや山芋などにも含まれる。ムチンは胃や腸の粘膜を保護し、血糖値の上昇をゆるやかにする働きがある。また、モロヘイヤは、緑黄色野菜の中でも、βカロテンの含有量がトップクラスだ。
さらに、近年は抗メタボ対策としても注目を集めている。「モロヘイヤに含まれるポリフェノール成分のケルセチンには、体重増加や肝臓中性脂肪蓄積を抑制する働きがある」と、島根県産業技術センターの勝部拓矢さん。ほかにも、食物繊維やカルシウムなどが豊富に含まれている。
1袋、約100gとして、可食部は約80g。ゆでた量で小鉢一皿分ほどだ。これを目安に毎日食べたい夏野菜だ。
1 ポリフェノールに抗肥満効果
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