夏に旬を迎えるナス。ダイエットやメタボ予防に役立つ、抗酸化成分が豊富に含まれている。独特の色の皮に多いのが、紫の色素成分「ナスニン」だ。ナスニンを摂るためには、皮ごと食べるのがオススメ。最近では、ナスに含まれている「オスモチン」という植物性たんぱく質のメタボ予防の効果が注目されている(ナスの健康効果に関しては、「おすすめは皮ごと! ポリフェノール豊富なナスの健康効果は?」を参照してください)。ナスの健康効果を生かす調理のポイントとレシピを紹介しよう。
- 油で炒めて皮ごと食べる
ナスのポリフェノールは皮に多く水に溶けやすい。余さずとるには油で炒めて皮ごと食べる。調理後の油にポリフェノールが多いので、少量の油でナスをコーティングして調理を。
- 生で丸ごと食べる
ナスニンやクロロゲン酸、カリウムなどのミネラルはゆでたり煮たりすると流出してしまう。最近では生食できる種類も多く出ているので、生で皮ごと食べるといい。
- 冷凍保存もOK
数本が一袋に入って売られることが多いナス。使い切れない分は、1cm程度の厚さの輪切りや角切りにして冷凍しておくといい。そのまま炒めるなど加熱調理ができる。
ナスとヨーグルトのディップ

- 調理時間 20分
- 1人分 147kcal
- 塩分 1.7g
材料(作りやすい分量)
- ナス …… 2本
- アンチョビ …… 2本
- ニンニク …… 少々
- プレーンヨーグルト …… 150g
- 塩 …… ひとつまみ
- コショウ …… 適量
- スティック野菜 …… 適量
作り方
- (1) ザルにキッチンペーパーを置いてプレーンヨーグルトを入れ、20分ほど水切りをする。
- (2) ナスは皮付きのまま7~8mm角のさいの目に切る。刻んだアンチョビとニンニクのすりおろし、塩をしっかりと混ぜる。
- (3) (1)と(2)を混ぜて器に盛り、コショウを振る。スティック野菜を添える。
ポイント
ナスの渋みをヨーグルトがコーティング。「野菜スティックのほか、パンにのせてもおいしいですよ」(成沢さん)。
(写真:鈴木正美/レシピ考案・料理:成沢正胡)
料理研究家
出典:日経ヘルス2015年7月号
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129のレシピにはすべて、カロリー、塩分、調理時間を表示しました。