豆モヤシやブロッコリースプラウトのような野菜の新芽を総称して「スプラウト」と呼ぶ。スプラウトに含まれる栄養価は、発芽前の豆や種、あるいは成長後の野菜をしのぐ。種のときにはなかった、もしくは微量だったビタミン類やフィトケミカルなどが生成され、抗酸化力や抗菌力も豆や種より高まる。中でも、注目はブロッコリースプラウトの辛み成分「スルフォラファン」だ。解毒作用や抗酸化作用があることが分かっており、含有量は成熟したブロッコリーの7~20倍以上にもなる(スプラウトの健康効果に関しては、「発芽の力で抗酸化・抗菌作用UPの 『スプラウト』、食べ方のコツは?を参照してください)。スプラウトの健康効果を生かしたレシピを紹介しよう。
加熱はOK 豆科スプラウトのレシピ
豆苗や大豆モヤシに含まれるビタミンB群やC、葉酸などは水溶性。煮出したりすると水に溶け出してしまう。蒸し煮やスープなどは汁ごと食べよう。
◆さっと加熱する
豆科に含まれるビタミンやβカロテンは比較的熱に強く、加熱することで細胞壁が壊れて、体内での吸収率がアップする。かさも減ってたくさん食べられるのも利点。
豆モヤシとひき肉の担々スープ

- 調理時間 10分
- 1人分 301kcal
- 塩分 1.9g
材料(2人分)
- 豆モヤシ(または豆苗) …… 1パック(150g)
- 鶏ひき肉 …… 150g
- ゴマ油 …… 大さじ1
- 豆板醤 …… 小さじ1
- 味噌 …… 大さじ1
- 水 …… 200mL
- 豆乳(無調整) …… 200mL
- すりゴマ …… 大さじ1
作り方
- (1) フライパンに鶏ひき肉、ゴマ油、豆板醤、味噌を入れ、混ぜながら中火にかける。ひき肉の色が変わったら豆モヤシも入れて一緒に炒める。
- (2) 水を加え、豆モヤシがしんなりするまで煮たら、さらに豆乳を加えてひと煮立ちさせる。仕上げにすりゴマを振る。
ポイント
豆モヤシ、味噌、豆乳と大豆製品を使ったスープ。大豆イソフラボン、水溶性のビタミンCがとれる。「中華麺を入れてもおいしい」(成沢さん)。
(写真:鈴木正美/レシピ考案・料理:成沢正胡)
料理研究家
出典:日経ヘルス2015年6月号
