ついに走る!…5分だけ
フォームチェックも終わり、いよいよ本日の最後のメニュー、ランニングの時間がやってきた。
といっても、長年の運動不足に加え、初めてのトレーニングということで、今日は、ウォーキングを10分行った後に、ゆっくりペースのランニング(ジョギング)を5分で終了という、見た目、とっても楽チンなメニュー。
いざ、真鍋コーチの伴走のもと、出発です!
ウォーキングは、手の振り方などはランニングほど意識せずに、リラックスしてOK。早歩きの一歩手前くらいのほどよいペースでおしゃべりをしながら10分歩いたところで、「じゃあ、いってみましょうか」と真鍋コーチ。
キターーッ!!
よしっ! と気合を入れて加速するカメ。するとすかさず、コーチからダメ出しが!
「速いですよ~!」
ええっ?! これで速いの?!
そう、週1回のランニングでフルマラソン完走を目指す真鍋コーチのメソッドでは、目標タイムは6時間弱。それを達成するには、「早歩き程度のジョギングペース(=1km8分~8分30秒)」でいいのだ(バックナンバー「目標は『速く走ること』ではなく『楽に走ること』」参照)。
真鍋コーチに指摘され、あわてて減速。一緒に「早歩きペース」で走ってみると、そのゆっくりさ加減に驚く。こんなペースでいいんだ~~。こりゃ、楽かも!
「皆さん、最初は速く走ってしまうんですが、初心者がフルマラソンを走るには、早歩きの人が追いつけるくらいのスピードでいいんですよ。このスピードをよく覚えておいてくださいね」(真鍋コーチ)
いやあ、この速さ、遠い昔の体育の時間の、ヘロヘロになりながら走った長距離走とは全然違う。カメにぴったりのゆったりペースだ。これなら、行けるぞ!
…と思ったのも、最初の2~3分だけだった。
そもそも日常生活で「走る」ということのほとんどなかったこの20年弱。「5分の壁」は思いのほか大きく私の前に立ちはだかった。
だんだん無言になり、早くも横っ腹が痛くなってくるカメ。褒められたばかりのフォームも気にする余裕がなくなり、ささやかなプライドと共に、みるみる崩れていく…。
「あと少し、あの木のところまでですよ。がんばって!」(真鍋コーチ)
「は、はいい~(必死)。コーチ、5分って、長いんですね…。6時間だと、これを何本やることになるんですかね…」
「そんなの計算しちゃだめです!(苦笑)」
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