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走り亀 ~ヘタレランナー フルマラソンへの道~

ランナーは食事が命、スタミナアップの栄養講座

第23回 教えて!ルミ先生 ~間違いだらけのカメ子の栄養管理~ 【前編】

 カメ子=日経Gooday

ランナーの大敵、貧血予防は「鉄分をとる」だけじゃダメ

ルミ先生 本当ですよ。長時間動き続けるために酸素は不可欠ですから、酸素を運ぶ赤血球中の血色素(ヘモグロビン)量も多く必要になります。また、運動して大量に汗をかけば、汗と一緒に鉄分も失われます。さらに長時間走ると、脚底にかかる衝撃で赤血球が壊されてしまい、貧血の一因になるんです。

脚底の衝撃で赤血球が壊される?! それは知りませんでした(愕然)。

ルミ先生 貧血状態になると、酸素が体の隅々まで届けられなくなり、スタミナ切れや疲労感の蓄積につながりますので、ランナーの貧血対策は非常に重要です。健康診断の一般的な血液検査で血中のヘモグロビン不足(鉄欠乏性貧血)と診断されなくても、体に蓄えられた「貯蔵鉄」が減っている、貧血予備軍(潜在性鉄欠乏性貧血)のランナーもたくさんいます。貯蔵鉄が減っている状態では、一生懸命練習してもエネルギーをスムーズに作りだせなくなります。だから、貧血予防はとても大事なんです。

そうなんですね! 私ももしかして、鉄が不足していなければ、もっと長い距離を走れるのかも…?!

貧血を直せばカメ子のスタミナはぐーんと改善?(写真:村田わかな)

ルミ先生 カメ子さん、鉄剤は普段どんな風に飲んでいます?

食後が多いです。

ルミ先生 そのとき、必ずたんぱく質と一緒にとるようにしてください。貧血対策として、鉄だけを取ればいいと思っている人がとても多いのですが、もともとヘモグロビンは、「ヘム(鉄)」と「グロビン(たんぱく質)」が結合したものなので、たんぱく質が不足していると、鉄だけをとってもヘモグロビンは合成されないんですよ。

そ、そうだったんですかっ?!

ルミ先生 さらにいえば、鉄の吸収を助ける「ビタミンC」も必要です。「鉄分」「たんぱく質」「ビタミンC」の3つは貧血対策の「三種の神器」として覚えておいてください。

ビタミンCのことはかろうじて頭にありましたが、たんぱく質もセットだったんですね。勉強になりました。

ルミ先生 鉄はレバーやあさり、ホタテ、牛肉、ホウレンソウ、小松菜、ひじきなどに含まれています。レバーや牛肉など動物性のものは、それ自体がたんぱく質も含んでいますので、ビタミンCと組み合わせればOK。レバーが苦手な人はひじきの煮物に肉や魚、柑橘類やイチゴなどのフルーツなどの組み合わせもいいでしょう。

 さらにいうと、いくら貧血予防に鉄やたんぱく質をとっても、糖質をきちんととっていないと、集中力や持久力の低下にもつながってしまいます。これに関しては、運動の前後のとりかたが重要になってきます。

そうなんですか! トレーニングやレース前後の栄養補給のポイントも、ぜひ教えてください(後編「レース前後の栄養補給、こうすれば強いランナーになれる!」に続く)

こばた てるみさん
(株)しょくスポーツ代表取締役、スポーツ栄養士、管理栄養士
こばた てるみさん 「ルミさん」の愛称で親しまれ、「世界一受けたい授業」「おはよう日本」などのメディアでも活躍する、日本初の公認スポーツ栄養士。また、日本酒造組合中央会認証の日本酒スタイリト5名のうち1人。
 競泳のオリンピックメダリストやプロ野球選手など、数多くの一流アスリートの栄養サポートを行い、現在は Jリーグ「清水エスパルス」やなでしこジャパンの某選手などの栄養サポートを手がけるほか、講演活動や食育イベント主宰、地域食材を生かした料理プロデュース・商品開発など幅広く活躍中。
 中学・高校ではバスケット選手として全国大会に出場。ゴルフ、テニス、ランニングも趣味で、プレイヤーの視点を生かした栄養指導にも定評がある。

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