3つ目が、背筋をまっすぐ伸ばす。こと。「丹田(おへそのすぐ下)にぐっと力を入れて、気持ち前傾を心掛けましょう」(真鍋コーチ)。このとき、背筋がぐにゃっと曲がってしまうと、空気の抜けたボールのようになり、着地の衝撃を受けるたびに腰が沈んでしまう。確かにカメ子の走りを写真で見ると、真鍋コーチと違って、腰が沈んでいるのが一目で分かる。体幹の筋力がまだ足りないのだろう。
「自分の体が『空気の入った弾力のあるボール』になったイメージで、首からおへそまでをピンと伸ばしましょう。『洗濯物を干す時に、くしゃくしゃのタオルをぴんと伸ばすイメージ』を持つといいかもしれません」(真鍋コーチ)。
以前からコーチに「体が斜め上に引っ張られるように」というアドバイスをもらっていたのだが、その感覚がいま一つつかめないままだったカメ子。だが、その表現を言い換えると、「くしゃくしゃのタオルをピンと伸ばすイメージ」なのだという。なるほど! この表現、カメ子にはとてもしっくりきた。日常生活に密着した例えだからだろうか。何か、少しつかめたような気がする。
フォームを徹底的に意識しながら、二度の給水を挟み、無事に8km走を終了。記録は7.96km、1時間00分22秒。目標よりも速い、7分35秒/kmで完走できたことになる。この暑さの中で、カメ子としてはなかなか上出来なペースだ。 とはいえ、かなり汗をかき、消耗している。
仕上げはスピード走とウインドスプリント
8kmを走り切り、水分を補給して2~3分休憩したところで、引き続き500mのスピード走に初めて挑戦した。いつもよりペースを速めて、6分30秒/kmのペースで走る。8km走ったあとの500mならあっという間かな、と思ったが、これが、きつかった! 隣を走りながら 「100m…200m…」と距離を告げるコーチ。長い…。500mってこんなに長かったっけ?
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- 走りが前と全然違う!