日経グッデイ

走り亀 ~ヘタレランナー フルマラソンへの道~

初レース参加直前、思わぬアクシデントが

第12回 自主トレで5kmを突破し、自信を深めた矢先…

 カメ子=日経Gooday

真鍋未央コーチの指導の下、初めて「30分連続で走る」ことに成功した、ヘタレアラフォーランナー・カメ子。迫りくる3kmレースへの初参戦に向けて、意気揚々とトレーニングに励んでいたものの、レース前日、思わぬアクシデントが…!

 前回、真鍋未央コーチの第3回指導日に初めて30分連続で走ることに成功し(「ヘタレランナー・カメ子、ついに『30分』走る!」)、いよいよ上昇気流に乗ってきたカメ子。そんなイケイケな気分が記事にも表れたのか、当連載を愛読してくれている某エディター女史から、こんなジャブが飛んできた。

 「なんか最近、カメ子さんの連載、ドヤ顔になってきてません? カメ子のくせに(笑)」

 ふっふっふ…。継続は力なり。ヘタレはヘタレなりに、地道にがんばれば進歩するのだ!

初レースの前に5km走破に成功

 第3回指導日(第13週)以降の自主トレーニングは、下図のような感じに進んだ。ウォークとランの組み合わせ(「準備期」)は卒業し、ウォームアップ後はそのまま走り始めるスタイルに突入。そう、カメ子は今、「レベルアップ期」のトレーニングに入っている。

第13週から17週までの自主トレ記録
[画像のクリックで拡大表示]

 「8分~8分30秒/kmのペースで30分ラン」を基本として、週に1度、3.7~3.8kmを走る。途中、腰の痛みが出てきて20分で中止した日もあったが、3週間、30分ランのトレーニングを順調に続け、約4週間後(第16週)に、40分ラン≒5kmランに挑戦してみたところ、見事、クリアしてしまった!

  「走る時間を10分延ばす」ことの難しさを、これまでイヤというほど痛感してきただけに、1回の挑戦で10分(距離にして1.2km)も延長し、走行距離5kmをクリアしたことには我ながら驚いた。5kmって、ランナーっぽくってかっこいい~!

エントリー後に送付された、シューズにつける計測用のICチップ。

 「すごいじゃないですか! この調子なら、初レースは完走できますね!」(真鍋コーチ)

 そう、実はこの時点で、初めてのレースが約1週間後に迫っていた。エントリーしたのは、3kmのレース。真鍋コーチに「完走間違いなし」の太鼓判を押してもらったものの、初めての参戦なので、勝手がまったく分からない。日が近づくにつれて、緊張はどんどん高まっていく。

 皆、きっと速いんだろうな~。こんなゆっくりペースだとビリになっちゃうかも。当日、寒くないかな? 腰や股関節が痛くならないといいな。そういえばゼッケンとICチップが届いていたっけ。忘れないようにしないと…。

 そんな風にあれこれと思いを巡らせながら、前日を迎えたのだが…。

レース前日、コーチが発熱でダウン!

 「実は今朝から熱を出してしまいました。嘔吐もひどく、状態によっては明日、並走できないかもしれません…!」

 真鍋コーチからそんな連絡が飛び込んできたのは、レース前日の午後だった。

 え、え、えーっ!! まさか、このタイミングで…!?

 「明日の体調をみて、会場には行きます」とコーチは言ってくれているが、いくらなんでもつらいはずだ。底冷えするレース会場に引っ張り出して、無理をさせるわけにはいかない。

 「無理せず休んでいてください! こちらは、大丈夫です!」

 そう大見得を切ったものの…。

 真鍋コーチが並走してくれる、ということが大きな心の支えになっていたカメ。たった1人で、百戦錬磨の(?)ランナーたちに混じって、こんなヘタレが果たして走り切れるのだろうか?

 どうしよう、どうしよう…。

 急転直下、奈落の底に突き落されてしまったカメ子。不安と緊張で、その夜はよく眠れず、2時間おきに目が覚めてしまった。初めてのレースがまさかの“ぼっち参戦”になるなんて…。果たして、無事に完走できるのだろうか…?!(次回に続く)

ランニングのお楽しみ!
初心者向けウエアの選び方

 ランニングを始める際に、まずは形から入ってやる気を高める人は多いのではないだろうか。かくいうカメ子もその1人。お気に入りのウエアを着るだけで、いっぱしのランナー気分が味わえて、気分も盛り上がる。

 もちろん、色やデザインだけでなく、機能性もしっかり押さえたいところだ。初心者のランニングウエアの選び方について、当企画にご協力いただいている株式会社ゴールドウイン・ダンスキン事業部の前田有加さんにお話を聞いた。

ランニングを始めるときには、やはり専用のウエアをそろえた方がいいでしょうか?

いつも明るく商品知識も豊富な前田さん

前田さん そうですね、ランニング専用のウエアは、どれも吸汗性、速乾性に優れた生地で作られていますので、汗をかいてもすぐに乾いて、体にまとわりつきませんし、体を冷えから守ってくれます。さらに、冬場は撥水性や風よけ機能のあるアウター(ウインドブレーカー)もあった方がいいですね。ただ、初心者の場合は必ずしもランニング専用のウエアにこだわらなくてもいいのではないでしょうか。

と、おっしゃいますと?

前田さん 一般的なトレーニングウエアやヨガ用のウエアでも、初心者のランニングに適した機能を備えているものは多いんです。カメ子さんたちにお貸ししているウエアにも、ヨガ用のウエアが入っていますね。

そういえば、そうですね!

前田さん ヨガのウエアには、柔らかく、伸縮性が高いという利点があります。縫い目のない(シームレス)タイプは特に着心地に優れていますし、吸汗性、速乾性のあるものも出ていますので、ウォーキングや、3kmくらいまでのランニングであれば、ヨガ用ウエアでも十分に対応できると思いますよ。

そうなんですね! タイツはどうでしょうか? ランニング用のタイツって、サポート機能がある分、ものすごく厚くて履きにくそうなんですが…。

前田さん タイツも、最初はサポート機能のない、伸縮性のあるはきやすいタイツで大丈夫ですよ。ただ、伸縮性に優れていないタイツ、例えばコットン100%などは、履き込むうちにどうしても膝の辺りが飛び出してきてしまいますし、吸汗・速乾機能がないと汗をかくにつれて生地が肌にへばりつき、走りにくいのでお薦めはできません。走力がついてきたら、サポートタイプのタイツに挑戦してみてもいいかもしれませんね。

(続)ランニングのお楽しみ!
初心者向けウエアの選び方

レベルアップに合わせて、切り替えていけばいいんですね。

前田さん そうです。最初はあまり専用のウエアにこだわらずに、気楽に体を動かすところから始めていただければと思います。私も趣味でランニングをするんですが、走力がついてくると、脇の下や股などの縫い目が体に当たって擦れるのが気になってきたり、パンツの丈が長いと『走りにくい』と感じるようになってきたりします。フードなんかも、最初は『かわいい』と思っていても、そのうち『邪魔!』と感じるようになりますよ。そうやって、自分の体の感覚の変化に合わせて、より機能性を追求したウエアに目を移していけばいいのではないでしょうか。

私も少し距離が伸びてきたので、その感覚、ちょっとだけ分かるような気がします(←本当か?!)。デザイン面で、最近のランニングウエアのトレンドはありますか?

前田さん 最近の海外のレースを見ていると、ランニングパンツをはかずに、タイツとトップス(長めのシャツなど)という組み合わせのランナーが増えてきましたね。より、脚の動きを妨げないものが好まれてきているように思います。ショートパンツを履いているランナーはいますが、ハーフパンツとなると、レースではいている人は海外ではほとんど見かけません。

そうなんですか! 私、体型が気になるので、普段はハーフパンツを愛用しているのですが…。さすがにタイツのみは、ハードルが高いです(汗)

前田さん ご自分が走っていてストレスを感じないスタイルが一番だと思いますよ。引き続き、がんばってくださいね!

ありがとうございます!

真鍋未央(まなべ みお)さん
ランニングアドバイザー
真鍋未央(まなべ みお)さん

福岡県出身。高校時代、中・長距離の陸上選手として活躍し、卒業後は資生堂ランニングクラブに所属。同クラブ在籍中にマラソンに転向。ベストタイムは2時間55分27秒(2006年1月29日大阪国際女子マラソン)。現在は、ランニングアドバイザーとして女性向けのセミナー、ランニングイベント「miobiRun」を定期的に開催するほか、TVや雑誌など各種メディアで活躍している。公式ブログはこちら
著書『週1回のランニングでマラソンは完走できる!』(池田書店)
(写真:村田わかな)