しばし3人で足を止めて食べていると、見知らぬ女性ランナーが寄ってきて、「いただいていい?」とアンパンを1つ取ってあっという間に去って行った。沿道に私設エイドがたくさん出ることでも知られる東京マラソン。娘の差し入れもきっと私設エイドと間違われたのだろう。ちょっとびっくりしたが、誰かのお役に立てたと思うと、心がほっこりする。
そして偶然にも、カメ子の家族・友人グループの隣には、真鍋コーチのランニングの生徒さんが、手作りの「がんばれカメ子」のプレートや小旗を持って応援してくれていた。カメ子の連載を読んで、同じランナーとしてずっと応援してくださっていたという。
連載を通じてつながりのあった方に、心のこもった応援をいただき、これまでの苦労が吹き飛ぶカメ子。うれしい…。感無量です!!
品川の折り返し地点を、制限時間27分前に通過
温かい応援と差し入れで元気を取り戻し、ついに、品川の折り返し地点でもある15km関門(15.4km)に到着した。通過時刻は11時19分36秒(制限時間11時47分)。まだ27分も余裕がある。
ここまでのネットタイムは1時間54分16秒、平均ペースは7分24秒/km。少しペースが落ちてきたものの、これまで散々悩んできた膝の痛みはなんだったんだろう、と思うほど、痛みに邪魔されることなく、大会を満喫できている。上出来ではないか! やるな、自分!(←調子に乗ってきた)
とはいえここからは、ハーフマラソン以降、ずっと走れていなかった距離に突入していく。銀座までは引き続き長い直線が続くので、ここからが正念場だな…。そんなことを思いつつ、とにかくハーフ(21.1km)までがんばろう、その先の銀座まではたどり着こう、と、身近な目標を意識する。
- 次ページ
- 人の温かさが身に染みる