ウォームアップの後、歌舞伎座前からスタート。平日とはいえ人通りがそれなりにあるため、ぶつからないよう慎重に走る。築地本願寺の手前を曲がり、新富町に抜けると、だいぶ人も減ってきた。
ここからは埋め立て地が続くので、いくつかの大きな橋を渡っていかなければならない。走り始めたばかりで余力はたっぷりあるとはいえ、このアップダウンはつらい…。「1、2、1、2」という真鍋コーチの声に合わせて、一歩一歩、足元を確かめるように上っていく。
橋の上に出ると視界が開け、時折東京スカイツリーも視界に入ってきた。東京マラソンの本番もここを走るんだ、と思うと、沈んでいた心も自然と弾んでくる。本番もここまでたどりつけるといいな…。
そんなことを思いながら走っていると、2kmを過ぎたあたりから早くも右膝の痛みが出てきた。
「脚、痛くなっていませんか? 横で走っていると、一瞬、カクンと頭が下がるので痛みがきたタイミングがわかります」(真鍋コーチ)
真鍋コーチに指摘され、ギクッ。
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- 走っては止まり、走っては止まり…