「体が頭の斜め上から引っ張られている感覚で、私の手につくくらい肘をしっかり後ろに引いてくださいね!」
伴走するコーチの手に肘が当たるよう、しっかり後ろに引くことを意識して、いざ、出発です。
まずは10分ウォークの後、5分ラン。初回指導日は、横っ腹が痛くなり、「5分って長いんですね…」と息も絶え絶えだったが(詳しくはこちら)、今日のカメは5週間前のカメとは違っていた。5分ラン、あっという間に終了です。
「おおっ 余裕が出てきましたね!」
真鍋コーチにそういわれ、喜ぶカメ。その勢いで、5分のウォークを入れた後、10分ランに挑戦だ。これはさすがに余裕というわけにはいかなかった。最後はつらかったが、コーチとのおしゃべりで気を紛らわせながら、いつものジョギングペースでクリア!
「おおーーーっ!! コーチ、走れちゃいました! 10分!!!」
「すごいですね! 前回とは全然違いますよ!」
この5週間、レベルアップできない自分に焦りを感じていたが、それでも、地道なトレーニングの積み重ねが、ヘタレランナーにも確実に進歩をもたらしていたのだ。たかが10分。でも私にとっては、初めて実感した、トレーニングの成果だ。
う、うれしい~~~! もしかしたら、これから一気に好循環に入って行けちゃうんじゃないの?
そんなウキウキ気分と、「やり遂げた感」いっぱいでスタート地点に戻ってきたときだった。
…あっ…!!
ドS編集長、なぜかランニングウエアで登場!
「ドS編集長! 来てくれたんですか!」
「来てやったよ。で、調子どう?」
「はい! 今終わったところです! 今日、私がんばりましたよ。実は10分も…」
「は? 終わった?! 何言ってんだ。せっかく来てやったのに、終わってる場合じゃないだろう。一緒に走ってやろうと思って着替えて来たんだから、走るぞ!」
「ええええ~~~~ む、無理っす~~~~(泣)」
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- まさかのもう1周が運命の分かれ道に