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おもな検体検査:感染症の検査

HB関連抗原・抗体

HBかんれんこうげん・こうたい

基準値

HBs抗原:陰性

HBs抗体:陰性

HBc抗体:陰性

HBe抗原:陰性

HBe抗体:陰性

(EIA法)

HBVとは

hepatitisBvirus=B型肝炎ウイルスのこと。肝臓を特異的に障害する肝炎ウイルスにはA、B、C、D、Eがあり、そのうちのひとつがHBV(B型肝炎ウイルス)。このウイルスに感染して肝機能障害をおこした場合をB型肝炎といい、B型肝炎ウイルスに感染しているか否かを検査するのがHB関連抗原・抗体検査。

■HBウイルスの構造
 HBウイルスは直径42nm(ナノメートル=10億分の1m)の大きさで、表面(surface=HBs)、中心部(core=HBc)、皮殻部(envelope=HBe)からなる。 体外からこのウイルス(抗原)が侵入してくると、生体は免疫機構を働かせてこの3つの抗原を排除する物質(抗体)を形成する。そのため、血液中のこれらの抗原・抗体を測定すれば、HBウイルスに感染しているか否かが診断できる。 それぞれの抗原・抗体の意味するところは下表のようになる。 なお、HBc抗原は血液中ではほとんど測定できないため、検査では表示していない。
B型肝炎ウイルスの有無を調べる検査です。各抗原が陽性の場合は、AST、ALTなどの検査を行って、肝機能障害があるかどうかを調べます。

B型肝炎ウイルスに感染すると陽性に

 B型肝炎ウイルスに感染しているか否かを調べる検査です。B型肝炎にかかると、急性肝炎、慢性肝炎、また、ときに肝硬変や肝臓がんを発症します。

 B型肝炎ウイルスの感染経路は、そのほとんどが非経口感染で(輸血が主で、ときに接触感染)、ウイルスが肝細胞に入ると、そこで増殖し(HB抗原が陽性になる)、これに対して生体の免疫機構が働いてウイルスを排除しようとしたとき、肝炎がおこり、HB抗体を残して治癒します。これが急性肝炎(一過性感染)です。

 慢性肝炎では、ウイルスの感染と肝機能障害の持続を認めます。

陽性でも肝炎をおこさないことがある

 このウイルスが体の中に侵入しても肝炎をおこさないで、抗原が陽性を保つことがあり(HBc抗体のみ陽性)、この状態をウイルスのキャリアー(持続陽性)といいます。将来、肝炎をおこす可能性はもっています。ウイルスが侵入しても肝炎をおこさずに、自然に抗体ができてしまえば何ら問題はなく、この状態を不顕(ふけん)性感染といいます。

 この考え方を利用したのがワクチンで、現在では肝炎をおこさないで抗体(中和抗体)をつくる治療(ワクチン接種)が行われています。

 母親が陽性の場合(とくにHBe抗原陽性)、新生児はほとんどB型ウイルスに感染し(母子感染)、キャリアーになります。そこで陽性の母親から生まれた子供に対しては、分娩直後にワクチンを接種してキャリアーの予防を行っています。このため、今後はB型肝炎の発症はほとんどなくなります。

各抗原が陽性なら、肝機能をくわしく検査

 血清を用いて測定します(測定意義はを参照)。検査当日の飲食は普通にとってかまいません。

 各抗体が陽性でも、肝機能異常がなければ、不顕性感染またはワクチン施行後であり、まったく問題ありません。各抗原が陽性であれば、肝機能障害があるかどうかAST(参照)、ALT(参照)などの血液検査をします。AST、ALTが上昇していればB型肝炎であり、急性、慢性、肝硬変などの区別のため、さらにくわしく検査します。

 肝炎がなく、抗原陽性のときは半年に1回、B型肝炎ウイルスとAST、ALTの検査をします。

■B型肝炎ウイルスの抗原・抗体の種類と判定
《HBs抗原》
 [陽性の場合の判定]現在のB型肝炎ウイルスの感染を示す。
《HBs抗体》
 [陽性の場合の判定]過去の感染を示す。
《HBc抗体(低値)》
 [陽性の場合の判定]過去の感染を示す。
《HBc抗体(高値)》
 [陽性の場合の判定]B型肝炎ウイルスの持続感染を示す。
《HBe抗原》
 [陽性の場合の判定]現在の感染を示す。
《HBe抗体》
 [陽性の場合の判定]過去の感染を示す。

▲医師が使う一般用語:「エッチビー」=hepatitis B virus(B型肝炎ウイルス)の略HBから

◎著作権 日経Gooday(グッデイ)の「病院で受ける検査事典」検索サービスは、「四訂版 病院で受ける検査がわかる本」(発行:法研)をデータベース化したものです。掲載情報の著作権は提供元企業等に帰属します。

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