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おもな検体検査:血液生化学検査

亜鉛(Zn)

あえん

基準値

80~160μg/dl

生体に必須のミネラル

 亜鉛も生体にとって必須のミネラル(微量金属)です。70種以上の酵素(金属酵素)の構成要素として、さまざまな代謝系の調整に関与しています。近年、腫瘍の増殖や免疫機能に作用する因子であることもわかり、注目されています。亜鉛の生理作用は、生殖機能、成長の促進、骨格の発達、皮膚などの新陳代謝、味覚や嗅覚の維持、精神や行動への影響などです。

 血清中の亜鉛の値は、採血するときの患者さんの状態によって左右します。高値になる要因は空腹、海産物の摂取(カキなど)、ストレス、薬剤の服用などで、低値になる要因は、食事摂取後2~3時間、妊娠、薬剤の服用などです。

低値になると味覚・嗅覚異常がおこる

 亜鉛は、低値の場合に臨床的意義が大きく、成長発育の障害、性腺機能不全などをおこしますが、注目すべきは味覚・嗅覚の異常や皮膚病変です。味覚・嗅覚の異常は、人が生きていくうえで極めて重要で、火事や食物の腐敗などが理解できずに、大惨事になることがあります。

 また、皮膚病変は辱創(じょくそう)の修復に関連して検査されています。

 亜鉛欠乏症の要因としては、摂取不足が多いのですが、低亜鉛食(菜食主義者)を除けば、多くの場合は医原性(医療行為が原因となるもの)です。とくに、長期静脈栄養や経腸栄養に伴う欠乏症が重視されています。

疑われるおもな病気などは

◆高値→内分泌疾患(成長ホルモン欠損症、甲状腺機能亢進症、副腎不全、アジソン病)、血液疾患(溶血性貧血、赤血球増多症、好酸球増多症)など

◆低値:摂取不足(菜食、静脈栄養、経腸栄養、低栄養)、吸収障害(腸性肢端皮膚炎、肝障害、炎症性腸疾患)、過剰喪失(下痢、肝硬変、糖尿病など)、需要増大(妊娠、新生児)など

▲医師が使う一般用語:「あえん」

◎著作権 日経Gooday(グッデイ)の「病院で受ける検査事典」検索サービスは、「四訂版 病院で受ける検査がわかる本」(発行:法研)をデータベース化したものです。掲載情報の著作権は提供元企業等に帰属します。

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