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おもな検体検査:血液生化学検査

LDLコレステロール

LDLコレステロール

基準値

(下表参照)

LDLコレステロールとは

 コレステロールやトリグリセリド(参照)などの脂質は血液には溶けない。このため、アポ蛋白という蛋白と結合し、血液に溶ける形になって全身に流れていく。これをリポ蛋白と呼び、比重の違いからカイロミクロン、VLDL、LDL(低比重リポ蛋白)、HDL(高比重リポ蛋白参照)の4つに大別できる。このうちのLDLに含まれるコレステロールをLDLコレステロール(LDL-C)という。

●脂質異常症のリスク別脂質管理目標値
 「総コレステロール」で述べたように、コレステロールやトリグリセリド(TG)などの脂質が、単独あるいは複合して異常値を示している状態を総称して脂質異常症(高脂血症)という。
 脂質異常症の状態が続くと、とくに心臓に酸素や栄養を与えている冠動脈の動脈硬化を促進し、冠動脈疾患(狭心症、心筋梗塞)が発症しやすくなるため、日本動脈硬化学会では、以下のような〈リスク別脂質管理目標値〉を設定している。
*絶対リスクとは、NIPPON DATA80による今後10年間の冠動脈疾患による死亡確率のこと。年齢、性、LDL-C(またはTC)、血圧、喫煙の有無別で判定。
糖尿病(耐糖能異常は含まない)、非心原性脳梗塞、末梢動脈疾患(PAD)、慢性腎臓病(CKD)のいずれかの合併がある場合は、それだけでカテゴリーⅢとする。
 (日本動脈硬化学会『動脈硬化性疾患予防ガイドライン2012』より)
血液中の脂肪の量を調べる検査です。LDLコレステロールは動脈硬化の最大の危険因子です。検査前12時間以上は絶食、禁酒・禁煙の必要があります。

高値が続くと動脈硬化に

 コレステロールはリポ蛋白(参照)の中で、HDLとLDLに多く存在します。LDLは末梢組織にコレステロールを運搬する役割を、HDLは末梢組織の余ったコレステロールを肝臓に運搬する役割をもっています。このため、HDL中のコレステロールは「善玉」コレステロール、LDL中のコレステロールは「悪玉」コレステロールとも呼ばれています。

 このLDLコレステロールは動脈硬化の重要な危険因子で、高値が続くと冠動脈疾患(狭心症、急性心筋梗塞(こうそく))や脳梗塞などの動脈硬化性の病気の原因になります。

 厚生労働省により平成20年から導入された「特定健診・特定保健指導」でも、LDLコレステロールは総コレステロール(参照)にかわって、測定項目の1つとなっています。これは日本動脈硬化学会が、総コレステロールではなくLDLコレステロールこそが動脈硬化の危険因子であることを確認した結果です。

検査前12時間以上は絶食

 LDLコレステロールは食事や飲酒の影響を受けるため、検査前12時間以上は絶食、禁酒・禁煙します。また、検査前日の夕食は、高脂肪食や高カロリー食を控えめにしてください。

脂質管理目標値

 LDLコレステロール値が140mg/dl以上を高LDLコレステロール血症、120~139mg/dlを境界域LDLコレステロール血症といいます。

 LDLコレステロールの値は、トリグリセリド(中性脂肪;TG、232頁)が400mg/dl未満の場合は、「LDL-C=TC-HDL-C-TG/5」というFriedewaldの式で計算します。TGが400mg/dl以上の場合は「上記で求めた値+30mg/dl」とします。LDL-Cを直接測定する方法もありますが、現在のところ信頼性が確立されていないため、上記の式で求めることになっています。

 LDL-Cの管理目標値は、表に示したように一次予防としてのカテゴリーⅠ~Ⅲと二次予防に分けられ、生活習慣の改善と、場合によっては薬物療法も加えて目標値を目指します。

 ちなみに、表中にあるnon HDL-Cとは、すべての動脈硬化惹起性リポ蛋白中のコレステロールのことで、LDL-Cの管理目標値に30mg/dlを加えたものです。TGが400mg/dl以上や食後採血の場合の指標として使われます。

疑われるおもな病気などは

◆高値→家族性高コレステロール血症、糖尿病、甲状腺機能低下症、ネフローゼ症候群など

◆低値→肝硬変、甲状腺機能亢進症、無(低)βリポ蛋白血症、低栄養など

▲医師が使う一般用語:「エルディーエル」もしくは「エルディーエルコレステロール」

◎著作権 日経Gooday(グッデイ)の「病院で受ける検査事典」検索サービスは、「四訂版 病院で受ける検査がわかる本」(発行:法研)をデータベース化したものです。掲載情報の著作権は提供元企業等に帰属します。

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