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おもな検体検査:血液生化学検査

血清総蛋白

けっせいそうたんぱく

基準値

6.5~8.0g/dl

血清総蛋白とは

 血清中に含まれている蛋白の総称。現在、100種以上の蛋白が知られており、そのうち最も多いのがアルブミン、ついで抗体活性をもつγ-グロブリン、ほかは微量。蛋白のほとんどは肝臓で合成され、人の健康を維持するためにさまざまな働きをしている。

肝臓・腎臓が障害を受けると減少
肝臓や腎臓の異常、全身状態などを調べる検査です。低値でも高値でも、さらにくわしい検査を行います。

肝機能・腎機能障害で低値に

 血清蛋白の中で、最も多く存在するアルブミンは肝臓で合成されるため、肝機能障害の疑いがあるときは、まずこの検査を行います。肝臓の合成能力が低下するとアルブミンが減少し、血清中の総蛋白量は低下します。とくに慢性の肝臓病(慢性肝炎や肝硬変、肝臓がん)では、著しく低下します。

 また、この検査は腎機能の障害を調べるときにも有用です。腎臓が障害されると、アルブミンをはじめとする蛋白が尿中に漏れ出てしまい、やはり血清中の総蛋白量は低下します。その代表的な病気がネフローゼ症候群です。

栄養状態、全身状態を把握する指標

 血清蛋白の多くは肝臓でつくられて、その際にはアミノ酸をはじめとする種々の材料が必要になります。したがって、栄養状態の悪いときは、材料が不足して蛋白を合成することができなくなり、血清総蛋白は低下します。

 また、何かの病気で口から食事がとれないと、1週間で2~4g/dl低下してしまいます。この検査をすると、栄養状態、全身状態が簡単にわかるため、とても重要な検査のひとつです。

検査当日の飲食は普通でよい

 血清総蛋白は、蛋白に親和性のある(くっつきやすい)色素を用いた分析法によって測定されます。また、屈折計を用いて、大ざっぱな濃度を得ることも可能です。

 基準値は6.5~8.0g/dlです。6.0g/dl以下なら低蛋白血症、8.5g/dl以上なら高蛋白血症とみなします。

 検査当日の飲食は普通にとってかまいません。

低値でも高値でも再検査を

 総蛋白は、低値でも高値でも何らかの異常を考え、さらにくわしい検査を行います。生理的要因(例えば、横になっての採血では座っての採血より10%程度低値になる)による低値の場合でも、再検査が必要です。

 また、栄養不良による低値の場合は、急激な改善はみられないために1週間に1回程度の検査で十分です。

 低蛋白の人は、高蛋白食を摂取して、蛋白源を十分補給する必要があります。

■おもな血清蛋白の種類と働き
《アルブミン》
 [機能]浸透圧維持、蛋白供給、各種物質の運搬
《α1-リポ蛋白》
 [機能]コレステロールの運搬
《α1-抗トリプミン》
 [機能]蛋白分解酵素(トリプシン、キモトリプシン)の阻害
《セルロプラスミン》
 [機能]銅の運搬
《ハプトグロビン》
 [機能]ヘモグロビンと結合して尿中への排泄を阻止
《α2-マクログロビル》
 [機能]蛋白分解酵素の阻害
《トランスフェリン》
 [機能]鉄の運搬
《β-リポ蛋白》
 [機能]脂質の運搬
《フィブリノゲン》
 [機能]血液凝固
《γ-グロブリン》
 [機能]抗体活性
疑われるおもな病気などは

◆高値→慢性感染症、膠原(こうげん)病、多発性骨髄腫、原発性マクログロブリン血症など

◆低値→肝機能障害、栄養不良、蛋白漏出(ネフローゼ症候群)など

▲医師が使う一般用語:「ティーピー」=total protein(総蛋白)の略TPから

◎著作権 日経Gooday(グッデイ)の「病院で受ける検査事典」検索サービスは、「四訂版 病院で受ける検査がわかる本」(発行:法研)をデータベース化したものです。掲載情報の著作権は提供元企業等に帰属します。

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