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おもな検体検査:血液凝固・線溶検査

プロトロンビン時間

ぷろとろんびんじかん

基準値

10~12秒

70~130%

0.9~1.1(INR)

■血液が凝固するまでの流れ
血液凝固因子にはⅠからⅩⅢまである(第Ⅵ因子は欠番)。Caは、カルシウムイオンで第Ⅳ因子。血液凝固には内因系と外因系がともにかかわる。内因系でみてみると、まず出血がおこると第XII因子が動き出し、転化して活性化第XII因子になり、次にそれが第XI因子に作用して活性化第XI因子になり、というふうにどんどんと転化・作用を繰り返し、最後にフィブリノゲンがフィブリンになって血液を固める。
プロトロンビンは血液凝固の第Ⅱ因子です。血液が凝固しにくくなると、この時間が長くなります。

血管外の凝固因子(外因系)の異常を調べる検査

 血液の凝固には、上ののように12の凝固因子がかかわって、最後にフィブリン(参照)という物質になって血を固めます。プロトロンビンはその第Ⅱ因子で、出血を止めるときの中心的な役割を果たしています。

 血液が凝固するには、内因系(異物面接触と血漿(けっしょう)中の凝固因子のみで動き出す系)と外因系(血漿中にない組織中の因子が混入することで動き出す系)の凝固因子がともに作用します。このうち、外因系凝固因子の異常を検査するのがプロトロンビン時間です。血液が凝固しにくくなると、この時間が長くなります。

手術前の検査として測定

 前項で述べた出血時間の検査(→参照)は、いつでも同じ測定値になることが少ない検査です。

 そのため、手術前には出血時間にかわる検査として、最近はこのプロトロンビン時間、あるいは次項で述べる活性化部分プロトロンビン時間(→参照)によって、血液の凝固能力を測定しています。

肝臓の機能検査としても重要

 外因系の凝固因子は蛋白で、肝臓で合成されます。そのため、肝硬変や肝臓がんなどで肝臓の蛋白合成能力が低下すると、プロトロンビン時間は長くなるので、肝機能検査のひとつとしても測定されています。

抗凝固薬療法の指標

 急性心筋梗塞(こうそく)や心臓のバイパス手術、あるいは静脈血栓症の治療では血液が固まらないようにする薬(抗凝固薬)を投与します。このとき、抗凝固薬を投与しすぎると血液が固まらなくなり、かえって危険な状態となります。

 これを防ぐには、固まらない程度を決める必要があり、その指標としてもこの検査が用いられています。

延長していたら再検査

 検査は、クエン酸ナトリウムを抗凝固薬として用い、血漿に組織トロンボプラスチンを加えた時点から凝固が完了するまでを測定します。

 プロトロンビン時間は、採血方法や血漿の取り扱い方などによって測定値が変動するため、基準値より延長していたら採血方法をかえたり、同一検体で再検査します。播種(はしゅ)性血管内凝固症候群(DIC)では短時間で変動するため、連日調べます。

疑われるおもな病気などは

◆延長→血液凝固因子欠乏(Ⅱ、Ⅴ、Ⅶ、Ⅹ)、肝硬変、肝臓がん、薬剤(ワーファリン、ヘパリン)の影響、播種性血管内凝固症候群(DIC)など

▲医師が使う一般用語:「ピーティー」=prothrombin time(プロトロンビン時間)の略PTから

◎著作権 日経Gooday(グッデイ)の「病院で受ける検査事典」検索サービスは、「四訂版 病院で受ける検査がわかる本」(発行:法研)をデータベース化したものです。掲載情報の著作権は提供元企業等に帰属します。

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