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おもな検体検査:血液一般検査

赤血球恒数

せっけっきゅうこうすう

基準値

MCV:80~99fl

MCH:27~32pg

MCHC:32~35%

■表① 赤血球恒数の算出式
おもにどのようなタイプの貧血なのかを調べる検査です。貧血の種類を推測したら、さらに精密検査を行います。

赤血球の大きさやヘモグロビンの量・濃度を調べる検査

 赤血球恒数とは、赤血球1個の平均的な大きさや、その中に含まれるヘモグロビン(血色素)の量や濃度を調べる検査で、赤血球数、ヘモグロビン量、ヘマトクリット値(血球容積)の3つの数値から、表①の式で算出します。

 ヘマトクリットとは、一定量の血液中に赤血球がどのくらい含まれているかを調べる検査で、赤血球やヘモグロビンと一緒に測定します。基準値は、男性36~50%、女性34~46%です。

貧血の種類の推測に有用

 貧血にはいろいろな種類がありますが、種類により赤血球の大きさや、その中に含まれるヘモグロビンの量や濃度が異なるため、この検査を行うと、貧血の種類や程度をおおよそ把握することができます(表②)。

●赤血球が小さく、ヘモグロビン量が減少する貧血(小球性低色素性貧血)

 このタイプの代表的な病気が鉄欠乏性貧血で、とくに若い女性では生理での出血があるため、つねにこの病気の予備軍です。また、サラセミアはヘモグロビン異常症で、地中海沿岸地方に多いため地中海性貧血とも呼ばれています。

●赤血球、ヘモグロビン量ともに正常な貧血(正球性正色素性貧血)

 溶血性貧血、腎性貧血など。溶血とは赤血球が寿命(約120日)以前に壊れてしまうことで、それによっておこる貧血を総称して溶血性貧血といいます。

●赤血球が大きく、ヘモグロビン量が増加または正常な貧血(大球性貧血)

 血液(核酸)をつくる働きをするビタミンB12または葉酸(右コラム)が欠乏しておこる巨赤芽球(きょせきがきゅう)性貧血など。ビタミンB12の欠乏による貧血を悪性貧血といいます。また、肝機能障害ではヘモグロビン量は正常ですが、赤血球は若干大きくなります。

 この検査で貧血の種類を推測したら、さらにその原因を探るため、くわしく検査を行うことになります。

MCHCは正しい測定の指標

 赤血球中に含まれるヘモグロビンの濃度は、どんな状態でもほぼ一定です。したがって、MCHC(平均赤血球血色素濃度)が極端に異常である場合は、赤血球数、ヘモグロビン量、ヘマトクリット値が正しく測定されていないことを意味します。再度、測定しなければなりません。

■表② 赤血球恒数による貧血の分類
《小球性低色素性貧血》
 [MCV(fl)]79以下
 [MCHC(%)]30以下
 [おもな貧血の種類]鉄欠乏性貧血、鉄芽球性貧血、サラセミア
《正球性正色素正貧血》
 [MCV(fl)]80~99
 [MCHC(%)]31~35
 [おもな貧血の種類]溶血性貧血、急性出血、腎性貧血、再生不良性貧血
《大球性貧血》
 [MCV(fl)]100以上
 [MCHC(%)]31~35
 [おもな貧血の種類]巨赤芽球性貧血、肝機能障害による貧血

葉酸とビタミンB12

 葉酸はビタミンBの一種。どちらも造血ビタミンといわれ、これらが欠乏すると巨赤芽球性貧血をおこします。通常の食生活を送っていれば必要量は足ります。

 葉酸は、鶏・牛・豚のレバー、モロヘイヤ、ブロッコリー、ほうれん草、春菊、大豆製品、うになどに多く含まれます。一方、ビタミンB12はレバー、肉、魚、卵、貝など動物性食品に多く、植物性食品には一部を除いて含まれていないため、ベジタリアンは注意が必要です。

▲医師が使う一般用語:

MCV=「エムシーブイ」

MCH=「エムシーエッチ」

MCHC=「エムシーエッチブイ」

◎著作権 日経Gooday(グッデイ)の「病院で受ける検査事典」検索サービスは、「四訂版 病院で受ける検査がわかる本」(発行:法研)をデータベース化したものです。掲載情報の著作権は提供元企業等に帰属します。

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