日本経済新聞 関連サイト

ようこそ ゲスト様
日経Gooday TOP  > 病院で受ける検査事典  > 画像などによるおもな生体検査:消化器系の検査  > 腹部単純X線撮影検査

画像などによるおもな生体検査:消化器系の検査

腹部単純X線撮影検査

ふくぶたんじゅんXせんさつえいけんさ

腹痛などの腹部の異常の原因を調べるために行う最初の検査です。妊娠中やその可能性のある人には、この検査は行いません。

腹痛時の重要な検査

 腹痛は、内臓の病気では最も重要な症状のひとつです。腹痛があるとき、まず最初に必ず行うのが、この検査です。

 X線は空気の中は素通り(透過)してネガを感光させるため、フィルムには黒く写ります。一方、皮膚、脂肪、骨、結石などは、それぞれX線の透過性が異なるため、区別することができます。

 この検査では、イレウス(腸閉塞)、腸管穿孔(せんこう)(潰瘍などで腸管に穴があくこと)、カルシウムが沈着した結石(膵石(すいせき)、腎(じん)・尿管結石、胆石など)の診断ができます。また腸管内にガスや腹水があるときも、この検査をします。

イレウスでは特有のガス像

 腸がつまってしまうイレウスでは、腸の狭窄(きょうさく)上部に消化液が、さらにその上部に空気がたまり、特有の腸管ガス像(ニボー像という)を認めます。治療は入院・絶食で、鼻からチューブ(イレウス管)を入れ、空気や消化液を外へ吸引します。

 腸管穿孔があると、腸管内の空気が腹腔内に漏れ出し、横隔膜の下に三日月状のガス像を示します。腹痛があり、このガス像を認めたら大至急、手術が必要です。

 リンパ節は軟らかい組織でX線はほとんど透過してしまうため、〈単純撮影〉では写りませんが、カルシウムが沈着すると、白く丸く写ります(リンパ節の石灰化)。結石もカルシウムが沈着したときのみ、〈単純撮影〉で診断できます。

2~3分で終了、人体には影響ない

 立位正面像とあお向けの像、ときに立位側面像も撮影します。

 まず検査着に着替え、X線フィルムを前に腹部を接して立ちます。両手は、前方にあるフィルムのカセットを抱くようにし、しっかり息を止めたところで背中側から撮ります。次に、検査台にあお向けに寝て息を止め、上から撮ります。

 X線の照射は0.2秒くらいで、人体には影響はなく、苦痛もありません。撮影は着替えを含め、2~3分で終了します。

妊娠している人、その可能性のある人は行わない

 検査当日の飲食は、普通にとってかまいません。

 繰り返しの検査もできますが、妊娠している人、またその可能性のある人は、腹部に直接X線を当てることで胎児に影響があるといけないので、この検査は行いません。

■イレウス(腸閉塞)
写真に向かって右下に、黒い手の指のような像がみえる。これがイレウスに特有な腸管ガス像(ニボー像)。
疑われるおもな病気の追加検査は

◆胆石→腹部超音波、腹部CT、胆嚢胆管造影など

◆腎・尿管結石→検尿、腹部超音波、腹部CT、腎盂造影など

◆膵石(膵石炭化)→腹部超音波、腹部CT、腹部MRI(MRCP)など

▲医師が使う一般用語:「ふくたん」=腹部単純X線撮影の略「腹単」から

◎著作権 日経Gooday(グッデイ)の「病院で受ける検査事典」検索サービスは、「四訂版 病院で受ける検査がわかる本」(発行:法研)をデータベース化したものです。掲載情報の著作権は提供元企業等に帰属します。

◎日経Gooday(グッデイ)の免責事項必ずお読みください

FEATURES of THEMEテーマ別特集

  • 強い足腰を維持するための「骨」の強化法

    健康長寿の大敵となる「骨の脆弱化」を予防するには、若いうちから「骨を強くする生活習慣」を取り入れていくことが大切だ。このテーマ別特集では、骨が弱くなるメカニズムや危険因子、骨を強く保つための生活習慣のポイントなどについて解説していく。

  • もの忘れと認知症の関係は? 認知症リスクを下げる生活のポイント

    年を取っても認知症にはならず、脳も元気なまま一生を終えたいと誰もが思うもの。しかし、「名前が出てこない」「自分が何をしようとしたのか忘れる」といった“もの忘れ”は、中高年になると誰もが経験する。⾃分は周りと比べて、もの忘れがひどいのでは? ひょっとして認知症が始まったのか? と不安になる人も多い。このテーマ別特集では、もの忘れの原因や、将来の認知症にどうつながるのか、認知症を予防するにはどうすればいいのかについて、一挙にまとめて紹介する。

  • 痛風だけじゃない!「高すぎる尿酸値」のリスク

    尿酸値と関係する病気といえば「痛風」を思い浮かべる人が多いだろう。だが、近年の研究から、尿酸値の高い状態が続くことは、痛風だけでなく、様々な疾患の原因となることが明らかになってきた。尿酸値が高くても何の自覚症状もないため放置している人が多いが、放置は厳禁だ。本記事では、最新研究から見えてきた「高尿酸血症を放置するリスク」と、すぐに実践したい尿酸対策をまとめる。

テーマ別特集をもっと見る

スポーツ・エクササイズSPORTS

記事一覧をもっと見る

ダイエット・食生活DIETARY HABITS

記事一覧をもっと見る

からだケアBODY CARE

記事一覧をもっと見る

医療・予防MEDICAL CARE

記事一覧をもっと見る

「日経Goodayマイドクター会員(有料)」に会員登録すると...

  • 1オリジナルの鍵つき記事鍵つき記事がすべて読める!
  • 2医療専門家に電話相談できる!(24時間365日)
  • 3信頼できる名医の受診をサポート!※連続して180日以上ご利用の方限定

お知らせINFORMATION

日経Gooday新型コロナ特設

SNS

日経グッデイをフォローして、
最新情報をチェック!

RSS

人気記事ランキングRANKING

  • 現在
  • 週間
  • 月間

NIKKEICopyright © 2021 Nikkei Inc. All rights reserved.