オリンピック選手や青山学院大学駅伝チームの指導もしているフィジカルトレーナーの中野ジェームズ修一さんが、動画でさまざまなトレーニングやストレッチなどを実演するこの連載。今回は、「おなかを凹ませる究極のトレーニング」について。ジムで行う方法と、自宅で行う方法をご紹介します。

「おなかを凹ませたい」は相談が最も多い永遠のテーマ
こんにちは。フィジカルトレーナーの中野ジェームズ修一です。
さまざまな体の悩みを解決するためのトレーニングやストレッチを、私が動画で実演してご紹介するこの連載。今回のテーマは、「おなかを凹ませる究極のトレーニング」です。
早速イントロの動画をご覧ください。
私はパーソナルトレーナーになってから25年近くたちますが、相談される体の悩みナンバーワンといえば、「おなかを凹ませたい」です。今回は、私が指導現場で実際に行っている、おなかを凹ませるトレーニングをご紹介します。
おなかを凹ませるために知っておきたいのは、「腹腔(ふっこう)」です。腹腔とは、内臓が収められている、ろっ骨と骨盤の間の空洞の部分のこと。骨に囲まれていない腹腔には、筋膜などで形成された袋のようなものがあり、そこに内臓が収まっています。
ところが、年齢を重ねると、袋に収まっている内臓を押し込もうとする力がだんだん弱くなり、内臓が外側に出ようとする力のほうが強くなります。その結果、おなかが前に突き出てくるというわけです。それに加えて「内臓脂肪」がついてくると、さらにおなかがぽっこりと出てきてしまいます。
ですから、おなかを凹ませるためには、腹腔の周りにある筋膜や筋肉を鍛え、内臓をぐっと内側に押し込める力を強くするトレーニングが有効です。
内臓が収まっている袋は、イメージとしては、その四隅が左右の肩甲骨と股関節によって固定されている状態です。そのため、腕と脚を動かしながら、肩甲骨と股関節を連動して動かすようなトレーニングを行えば、袋の周囲の筋膜や筋肉もよく動きます。