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コロナの家庭内感染を防ぐ切り札は「家でも◯◯◯」

肺炎を正しく恐れる(2)

 大谷義夫=池袋大谷クリニック院長

肺炎を正しく恐れる』の著者である、池袋大谷クリニック院長の大谷義夫さん。
[画像のクリックで拡大表示]

 また、手洗い後は、タオルで手を拭くのでなく、使い捨てのペーパータオルを使うのがベスト。同じタオルを使い回していると、それを介して感染が起きるかもしれないからです。

 ペーパータオルを使うのが難しければ、家族のメンバーごとにタオルを使い分けることをお勧めします。

 唾液を介して感染することを考えると、東京都知事の言うように、「歯磨き粉を別にする」「お箸やコップなどにも気をつける」ことのほか、ペットボトルの共有も避けましょう。洗面所でうがいをしたあとも、ウイルスが残っている可能性があるので、うがいのあとは水でしっかり流して洗面台をきれいにしたいものです。

 そして、こまめに換気すること。空気清浄機を使うのもいいでしょう。0.1マイクロメートル(0.0001mm)の粒子でも吸着する空気清浄機であれば、インフルエンザやコロナウイルスでも吸着できる可能性があると考えられます。

 なお、新型コロナウイルスは感染者の尿や便からも検出されることがあるそうです。トイレで水を流すときは必ずフタをしてからにしましょう。フタをしないと水しぶきでウイルスを拡散してしまう可能性があります。

「家でもマスク」で感染が防げたデータあり

 さて、ここまで挙げた方法だけで、家庭内感染を確実に防ぐことができるでしょうか。これにプラスして、切り札になるのが「マスク」の活用です。

 中国の124家族335人を対象にした調査では、新型コロナウイルスの2次感染について調べたところ、家族内で感染者1人が出た場合、ほかの家族にうつったのは23%でした。そして、感染者が発症前からマスクをつけていたケースのうち、79%の割合でほかの家族への感染を防ぐことができたそうです(BMJ Global Health. 2020; 5: e002794.)。

 これは 「発症前からマスクをつけていた」というのがポイントで、発症後に慌ててマスクをつけても、ほかの家族への感染は減らせなかったそうです。

 家の中でもマスクをつけ続けるのは窮屈だと思うかもしれませんが、家族と面と向かって会話をするときにマスクをつけたり、高齢者がいるご家庭ではマスクをする、などの活用の仕方が考えられます。

 ちなみに、同居している家族であっても、生活時間帯が異なると、感染のリスクは下がるようです。

 私が診察した宅配サービスの仕事をしている60代男性は、新型コロナの感染が判明したものの、家族とは生活時間帯が異なり、食事も別々だったため、家庭内感染は起きませんでした。

 家庭内感染の防止策をどれぐらいのレベルで実施するのかについては、家族の間で生活パターンがどれほど違うかについても考慮するといいでしょう。

(写真:鈴木愛子)

肺炎を正しく恐れる

大谷義夫 著

新型コロナウイルスによる肺炎は、これまでとは何が違うのか。
なぜ、一気に悪化してあっという間に亡くなる人がいるのか。
肺炎を避け、予防するにはどうすればいいのか――。
呼吸器内科医として肺炎と向き合って30年。テレビにもたびたび出演する、池袋大谷クリニック院長の大谷義夫さんが徹底的に解説する一冊。

大谷義夫(おおたに よしお)さん 池袋大谷クリニック院長 呼吸器内科医
大谷義夫(おおたに よしお)さん 2005年に東京医科歯科大学呼吸器内科医局長に就任。米国ミシガン大学に留学などを経て、2009年に池袋大谷クリニックを開院。全国屈指の呼吸器内科の患者数を誇るクリニックに。呼吸器内科のスペシャリストとしてテレビ等で情報発信を行う。著書に『絶対に休めない医師がやっている最強の体調管理』など多数。最新刊は『肺炎を正しく恐れる』(日経プレミアシリーズ)。

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