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地頭は伸ばせる! 最新の科学が出した結論を気鋭の脳医学者が解説

 瀧靖之=東北大学教授

「地頭」は生まれつきで、あとから伸ばす余地はほとんどないというのは、最新の脳科学においては否定されている(写真:123RF)
「地頭」は生まれつきで、あとから伸ばす余地はほとんどないというのは、最新の脳科学においては否定されている(写真:123RF)

 猛烈なスピードで時代環境が変化する今、「このビジネススキルを身に付ければ大丈夫」「大学ではコレを学んでおけばよい」などと安易に言えなくなってきている。代わりに注目されているのが、いわゆる「地頭」、つまり「その人が持つ本質的な頭の良さ」だ。企業の人事部なら「新卒採用でとるなら地頭のいい学生だ」と言ったりする。

 この地頭は、「持って生まれたもの」であり、あとから鍛えたり伸ばしたりする余地はあまりないと思っている人も多い。しかし、それを真っ向から否定するのは、東北大学加齢医学研究所教授の瀧靖之氏だ。

 瀧氏は、成長期にある子供だけでなく、中高年ビジネスパーソンでも、脳に適切な刺激を与えれば能力が伸びると主張する。最新の脳科学の成果を基に「地頭を伸ばす方法」を具体的に解説した瀧氏の書籍『脳医学の先生、頭がよくなる科学的な方法を教えて下さい』から、なぜ子供でも大人でも脳を成長させることができると言えるのかについて、ライターの郷和貴氏を聞き手としてお届けする。

コロナ禍で加速する「スキルより地頭」

世間では「地頭」が注目されています。新型コロナのような感染症によって社会のあり方が大きく変わるなど、変化の激しい時代には「スキルよりも、頼れるのは地頭」なのかもしれません。

郷和貴氏(以下、郷):よく分かります。私は4歳の娘がいるのですが、彼女が成人する頃にはどんな社会になっているのか全く想像もつかない。どんな教育を受けさせればいいのか悩んでいる親は多いと思います。

瀧靖之氏(以下、瀧):地頭というと、「その人が持っている本質的な頭の良さ」というような意味で使われることが多いですよね。

:はい。ただ、親がいくら何かやったところで子供の地頭を良くすることなんてできないのではないかと思って、モヤモヤしてしまうんですよね。

地頭は持って生まれたもので、あとから伸ばす余地はほとんどないのではという意見もあるようです。

:そう思う人もいるかもしれませんが、「脳の能力は伸ばせない」と考えるのは間違いですよ。例えば、IQだって約50%が後天的なもので決まるという研究があります(*1)。つまり、努力すればIQだって伸ばせる余地がちゃんとあるわけです。

*1 Bouchard T.J. et al., Science, 212(4498):1055-9., 1981

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