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中野ジェームズ修一のカラダお悩み解消講座

太ったら疲れやすくなった… 「減量」よりやるべきこととは?

第18回 筋肉量の減少、心肺機能の低下など、重要な問題はほかにある

 中野ジェームズ修一

運動しなければ心肺機能は落ちる

 体を動かす機会が減って疲れやすくなったときに考えられるもう1つの原因は、心肺機能の低下です。

 心肺機能が低下すると、例えば階段を上ったときなどに息が上がりやすくなります。体重が増えていた場合、それはなおさらでしょう。

 体を動かさなければ、心肺機能は落ちていきます。家の中で家事を行ったり、歩いて近所に買い物に行くだけでは、心肺機能は上がりません。やはり、ある程度の強度の有酸素運動が必要になります。

 酸素を体にいっぱい取り込んで行うジョギングや、少し息が上がる程度のスピードのウォーキングによって、心肺機能は鍛えられていきます。

 運動不足の状態で有酸素運動を行うと、初めはとても苦しいでしょう。それでも少しずつ、走る距離や歩く時間をのばしていけば、次第に心肺機能が向上して、体も軽く感じられるようになるはずです。

アスリートでも「体が重い」を勘違い

 このように、体重が増えて疲れを感じやすくなったときにやるべきなのは、減量ではなく、筋肉量を増やすための筋トレや、心肺機能を上げるための有酸素運動なのですが、アスリートでもこれを勘違いしてしまうことがあります。

 私がかつて指導していたある女性の陸上長距離選手は、故障から復帰した直後、体重が1kg増えていました。体が重く、走ると息が苦しいため、「これは体重が増えたせいだ」と思い、減量に取り組みました。

 しかし、減量して体重が減っても、体の重さは解消されません。「もっと体重を落とさなければ」と思い込み、無理な減量を続け、最後は無月経になってしまいました。

 練習を長く休んでいたのですから、体が重く感じられるのは、体重が増えたというよりも、心肺機能が落ちてしまったからでしょう。つまり、必要なのは減量ではなく、心肺機能を強化するトレーニングだったのです。

「座りっぱなし」が招く体のだるさ

 テレワークの問題点は、体を動かす機会が減ることだけではありません。仕事中は椅子に座りっぱなしという人も多いでしょう。長時間同じ姿勢をとることで、体に痛みが生じやすくなり、それが「体のだるさ」につながります。

テレワークで同じ姿勢をとり続けていることで、体に痛みが生じやすくなることがある(写真はイメージ=123RF)
テレワークで同じ姿勢をとり続けていることで、体に痛みが生じやすくなることがある(写真はイメージ=123RF)

 これはどのような仕組みでしょうか。長時間同じ姿勢をとると、一部の筋肉が緊張した状態が続き、その結果、関節が一定の位置に固定され、その可動域が狭くなってしまいます。これを「拘縮(こうしゅく)」といいます。

 拘縮によって痛みを感じやすいのは、特に膝や腰です。膝や腰などの関節がなんとなく痛いと、体を動かすのがおっくうになり、ますます運動不足になります。すると、ますます体が重い、だるい、と感じるようになるのです。

 このような、長時間同じ姿勢をとることで感じる体のだるさを解消するには、ずっと座りっぱなしで仕事をするのではなく、30分に1回程度、軽く体を動かすといいでしょう。ストレッチをして筋肉をほぐしたり、その場で少しウォーキングをするだけでも血行がよくなり、だるさもとれてくるはずです。

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