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中野ジェームズ修一のカラダお悩み解消講座

なぜ腰痛で病院に行っても「様子を見ましょう」と言われることが多い?

第6回 治療がなく湿布を渡されるだけだと不安になるが

 中野ジェームズ修一

 側坐核には鎮痛物質「オピオイド」を分泌させる機能があり、このオピオイドが正常に分泌されれば、炎症などによる体の小さな痛みは抑えられます。ところが、過剰なストレスによって側坐核の働きが低下し、オピオイドの分泌が減少すると、体が痛みを感じやすくなってしまうのです。

 その結果、腰痛として現れるというわけです。

 実は、画像検査で椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症が見つかった人でも、痛みを感じていないことがあります。つまり、オピオイドの分泌により、痛みが抑えられているのです。

できる範囲で、気分転換になる運動を!

 さて、相談者の方は、昇進して仕事の環境が変わったとのことなので、ストレスが腰の痛みに関係しているかもしれません。

 私のクライアントにも、「人生の転機」をきっかけに腰が痛くなり、運動を始めようとする方が多いです。「いつから腰が痛くなりましたか?」と聞くと、「転職をしてから」「結婚してから」などの答えが返ってきます。

 痛みにストレスが関係しているのであれば、気分転換になるような運動を行うことが効果的です。これは日本整形外科学会も強く推奨しています。ぜひ、受診したときにどのような運動なら行ってもよいか医師に確認してみてください。

 逆に、「腰が痛いから」といって横になり、何もしないでじっとしていると、痛みに意識が集中し、かえって「痛みからくるストレス」が高まり、悪循環に陥ってしまう場合もあります。

 相談者の方は、さっそく体操を取り入れていますね。これは正解です。体を動かすことで痛みが和らぐようでしたら、ストレッチを取り入れてみてもいいでしょう。

 ストレッチを行うことは、気分転換やなまった体を動かすことによるストレス軽減になるだけでなく、柔軟性を向上させ、痛みが感じにくくなる、という効果も期待できます(前回記事参照)。

 また、ウォーキングや登山、ハイキングなど、気分転換になるものであれば、同様に効果的です。休日に趣味に没頭するのもよいでしょう。

 せっかく病院に行ったのに「様子を見ましょう」と言われて拍子抜けしたかもしれませんが、逆にいえば手術などの治療をすぐしなければいけない状況ではないということ。むしろ安心して、医師に相談をしながら安全な範囲で積極的に体を動かしてみましょう。

【中野さんからのアドバイス】

腰が痛いのに「様子を見ましょう」と言われた場合は…

湿布を貼って様子を見ているうちに痛みが消える可能性が高い

画像診断でヘルニアが見つかってもすぐ治療が必要とは限らない

気分転換になる運動でストレスを解消しよう

もし痛みが強くなったら再び受診する

(まとめ:長島恭子=フリーライター)

中野ジェームズ修一(なかの ジェームズ しゅういち)さん スポーツモチベーションCLUB100技術責任者/PTI認定プロフェッショナルフィジカルトレーナー
中野ジェームズ修一(なかの ジェームズ しゅういち)さん フィジカルを強化することで競技力向上やけが予防、ロコモ・生活習慣病対策などを実現する「フィジカルトレーナー」の第一人者。元卓球選手の福原愛さんやバドミントンのフジカキペア、プロランナーの神野大地選手など、多くのアスリートから絶大な支持を得る。2014年からは青山学院大学駅伝チームのフィジカル強化指導も担当。早くからモチベーションの大切さに着目し、日本では数少ないメンタルとフィジカルの両面を指導できるトレーナーとしても活躍。東京・神楽坂の会員制パーソナルトレーニング施設「CLUB 100」の技術責任者を務める。『世界一伸びるストレッチ』『世界一効く体幹トレーニング』(サンマーク出版)、『青トレ 青学駅伝チームのコアトレーニング&ストレッチ』(徳間書店)、『医師に「運動しなさい」と言われたら最初に読む本』(日経BP)などベストセラー多数。

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