日本経済新聞 関連サイト

ようこそ ゲスト様
日経Gooday TOP  > からだケア  > 中野ジェームズ修一のカラダお悩み解消講座  > 高価なイスでも座りっぱなしだと体が疲れるのはなぜ?  > 3ページ目
印刷

中野ジェームズ修一のカラダお悩み解消講座

高価なイスでも座りっぱなしだと体が疲れるのはなぜ?

第13回 仕事中でも30分に1回ぐらいは体を動かしたほうが疲労度は低い

 中野ジェームズ修一

30分ごとにタイマーをセットして立ち上がる

 以上のことから、身体的なシステムから見れば、「体を動かさずにじっとしていたほうが疲れやすい」ということが分かっていただけたでしょうか。

 良いイスは快適なので、つい長い時間座り続けてしまいます。しかし、座りっぱなしは、疲れを助長させてしまうのです。

 それでは、どうすれば今よりも疲れにくくなるでしょうか。

スマートフォンなどで30分~1時間ごとにタイマーを設定し、タイマーが鳴ったら仕事を中断して、軽くストレッチしたり、少し歩いたりすると、疲労が軽減される。写真はイメージ (c)Elnur Amikishiyev-123RF

 まずは、長時間座り続けるのを避けることです。仕事に没頭していると、あっという間に時間が過ぎてしまいます。ですから、30分から1時間ごとに、タイマーが鳴るようセットしておきましょう。

 タイマーが鳴るたびに必ず立ち上がり、ついでにトイレに行ったり、飲み物を取りに行ったりすれば、少し歩くことになり、気分転換にもなります。軽くストレッチしたり、その場で足踏みしてもいいでしょう。

 スマートウォッチのなかには、一定時間が経つと「立ってください」と促してくる機能が搭載されたものもあるので、これを活用するのもいいですよね。

 少しお金をかけられるのであれば、昇降式で高さの変えられるデスクを購入するなどして、立ったまま仕事をする時間を作るのもいいでしょう。最近は、昇降式デスクといっても、キャスター付きの可動タイプや、手ごろな価格のものなどいろいろな種類があるので、テレワークの仕事環境にも取り入れやすいと思います。

疲労の原因はストレスかも…

 結局のところ、私たちが普段感じている「疲れ」のほとんどは、肉体的な疲れと精神的な疲れの「複合型」だと考えられます。

 相談者の方のように、1日中座っていれば肉体的な疲労は少ないかもしれません。しかし、本人は気がつかないうちに、精神的な疲労が大きくなっているのかもしれません。

 ぜひ、座りっぱなしの生活を改めるとともに、自分を見つめ直す時間を作って、精神的な疲労の原因になっているストレスがないか、探ってみてください。

 仕事のプレッシャーや、人間関係のトラブル、あるいは家庭内の悩みなど、ストレスの原因が分かれば、それに対してどう対処すればよいのかが見えてくるでしょう。

 ストレスの対処法については、ストレスの原因から「距離を置く」、ストレスを「回避する」、そしてストレスの「耐性を高める」という3つの方法があります(過去の連載記事「『ストレス解消に酒』から抜け出す方法」を参照)。ストレスの種類によって、適切な方法をとりましょう。

 私自身、コロナ禍以降、働き方が変わり、トレーニングを指導する「セッションの日」と、執筆など「デスクワークの日」を分けるようになりました。セッションの日は体を動かしているので、疲労感はそれほどなく、ぐっすり眠れます。

 ところが、デスクワークの日は、ただ座って、原稿をチェックしたり、講演の準備をするだけなのですが、疲労感が強く、夜もなかなか寝つけなくなったりします。

 こうした経験から、1日中デスクワークをされている方は、本当に大変なのだなと、つくづく感じました。

 今は私も、デスクワークの日は、こまめに立ち上がったり、立ったまま仕事をすることを実践しています。みなさんも是非、試してみてください。

【中野さんからのアドバイス】

イスに座りっぱなしで疲労を感じている人へ…

座りっぱなしで体を動かさないほうが実は疲れやすい

体を動かして血流が増加すると疲労回復につながる

30分ごとにタイマーをセットして立ち上がる習慣をつけよう

ストレスが疲労の原因である可能性も

(まとめ:長島恭子=フリーライター/図版制作:増田真一)

中野ジェームズ修一さん最新刊

『疲れない体大全』

老若男女、すべての人が日常生活で実践できる「疲れない体づくり」本の決定版。

フィジカルトレーナーである著者が、最新医学の見地をもとに徹底解説!

発 行: SBクリエイティブ

中野ジェームズ修一(なかの ジェームズ しゅういち)さん スポーツモチベーションCLUB100技術責任者/PTI認定プロフェッショナルフィジカルトレーナー
中野ジェームズ修一(なかの ジェームズ しゅういち)さん フィジカルを強化することで競技力向上やけが予防、ロコモ・生活習慣病対策などを実現する「フィジカルトレーナー」の第一人者。元卓球選手の福原愛さんやバドミントンのフジカキペア、プロランナーの神野大地選手など、多くのアスリートから絶大な支持を得る。2014年からは青山学院大学駅伝チームのフィジカル強化指導も担当。早くからモチベーションの大切さに着目し、日本では数少ないメンタルとフィジカルの両面を指導できるトレーナーとしても活躍。東京・神楽坂の会員制パーソナルトレーニング施設「CLUB 100」の技術責任者を務める。『世界一伸びるストレッチ』『世界一効く体幹トレーニング』(サンマーク出版)、『青トレ 青学駅伝チームのコアトレーニング&ストレッチ』(徳間書店)、『医師に「運動しなさい」と言われたら最初に読む本』(日経BP)などベストセラー多数。

先頭へ

前へ

3/3 page

座りっぱなし対策
キーワード一覧へ

RELATED ARTICLES関連する記事

からだケアカテゴリの記事

カテゴリ記事をもっと見る

FEATURES of THEMEテーマ別特集

  • 強い足腰を維持するための「骨」の強化法

    健康長寿の大敵となる「骨の脆弱化」を予防するには、若いうちから「骨を強くする生活習慣」を取り入れていくことが大切だ。このテーマ別特集では、骨が弱くなるメカニズムや危険因子、骨を強く保つための生活習慣のポイントなどについて解説していく。

  • もの忘れと認知症の関係は? 認知症リスクを下げる生活のポイント

    年を取っても認知症にはならず、脳も元気なまま一生を終えたいと誰もが思うもの。しかし、「名前が出てこない」「自分が何をしようとしたのか忘れる」といった“もの忘れ”は、中高年になると誰もが経験する。⾃分は周りと比べて、もの忘れがひどいのでは? ひょっとして認知症が始まったのか? と不安になる人も多い。このテーマ別特集では、もの忘れの原因や、将来の認知症にどうつながるのか、認知症を予防するにはどうすればいいのかについて、一挙にまとめて紹介する。

  • 痛風だけじゃない!「高すぎる尿酸値」のリスク

    尿酸値と関係する病気といえば「痛風」を思い浮かべる人が多いだろう。だが、近年の研究から、尿酸値の高い状態が続くことは、痛風だけでなく、様々な疾患の原因となることが明らかになってきた。尿酸値が高くても何の自覚症状もないため放置している人が多いが、放置は厳禁だ。本記事では、最新研究から見えてきた「高尿酸血症を放置するリスク」と、すぐに実践したい尿酸対策をまとめる。

テーマ別特集をもっと見る

スポーツ・エクササイズSPORTS

記事一覧をもっと見る

ダイエット・食生活DIETARY HABITS

記事一覧をもっと見る

からだケアBODY CARE

記事一覧をもっと見る

医療・予防MEDICAL CARE

記事一覧をもっと見る

「日経Goodayマイドクター会員(有料)」に会員登録すると...

  • 1オリジナルの鍵つき記事鍵つき記事がすべて読める!
  • 2医療専門家に電話相談できる!(24時間365日)
  • 3信頼できる名医の受診をサポート!※連続して180日以上ご利用の方限定

お知らせINFORMATION

日経Gooday新型コロナ特設

SNS

日経グッデイをフォローして、
最新情報をチェック!

RSS

人気記事ランキングRANKING

  • 現在
  • 週間
  • 月間

NIKKEICopyright © 2021 Nikkei Inc. All rights reserved.