カロリーオーバー対策としてやるなら「有酸素運動」
コロナで運動不足になってしまった人から、「どんな運動をすればいいのか」という質問を受けることが、今とても多くなっています。
結論から言うと、この状況で優先してやるべきなのは、ジョギングやウォーキングなどの「有酸素運動」です。なぜなら、テレワークになったことにより、間違いなく消費カロリーよりも摂取カロリーのほうがオーバーしているからです。
そうなる原因の一つは、会社に行かないことによる日々の活動量の低下です。通勤は思いのほか運動になっていたんですよ。家にずっといる人が「スマートフォンの活動計アプリを見たら、1日に200歩程度しか動いていなかった」と話していました。ビックリですが、実際にあり得ることでしょう。
二つ目の原因は、活動量が減る割に、食べる量は減らせないためです。体を動かしていなくても、食事の量はあまり変えられないもの。しかも、会社と違って人目がなく、簡単に食べ物が手に入るような環境では、間食もついしてしまいます。

会社にいるときは周囲の目を気にして、好きなだけおやつをボリボリ食べたりはしないですよね。自宅では、下手したら家族が横でお菓子を食べ始めるという誘惑まであります。
私も、フィジカルトレーナーという仕事をしていますが、甘いものは大好きなので、その気持ちはよく分かります。
過剰に摂取したカロリーを消費するためにどのような運動をすればいいのかというと、ジョギングやウォーキングなどの有酸素運動になります。
間食を繰り返すことで「血糖値が下がらない」という問題も
テレワークをしていると普段よりも食べ過ぎてしまう、という人もいるようです。これはなぜでしょうか?
家で仕事をしていると、どうしても自分自身のことに意識が向いてしまいます。朝食後、少し時間がたっておなかが落ち着いてくると、その変化を素早く察知し、「小腹がすいたな」と感じるのです。そして、つい食べ物に手が伸びます。
実際は「満腹ではなくなった」だけで、「空腹」の状態ではないのにもかかわらず、何か食べてしまうのです。
そして、12時には「お昼になったからご飯を食べよう」となる。同じ調子で、午後も間食し、夕飯もいつもどおりに食べる。これを毎日繰り返すのですから、食べ過ぎなのは一目瞭然。もちろん、食べる量を意識的に抑えられる人もいるでしょう。ですが、大多数の人はカロリーオーバーになってしまいます。
さらに、カロリーオーバー以外にも、ものを食べる回数が増えることで、常に血糖値が高い状態になることも問題になります。
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