ここでとても重要なことを1つお伝えしたいと思います。この研究では、たばこをやめると、やめてからの年数が長くなるほど肺がんリスクは減少することが明らかになっているのです。
「長年、たばこを吸ってきてしまった。今さら禁煙してももう遅い」と考える人がいるかもしれません。しかし、この研究では、たばこをやめた人の肺がん罹患率は、たばこをやめてから9年以内では吸わない人に比べて3倍でしたが、10~19年では1.8倍、20年以上でたばこを吸わない人とほぼ同じになる、という結果が得られました。時間はかかりますが、禁煙すれば肺がんのリスクは徐々に低下するのです。