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がんになっても働きたい

がん治療後の不調を改善 支えるのは専門運動指導士

ルネサンス運動支援センター(上)

 福島恵美=ライター

できるところから継続して運動を

私は2013年に悪性リンパ腫になり、抗がん剤治療のため入退院を繰り返しましたが、当時はリハビリをしていませんでした。仕事に復帰したときは体力不足を感じましたし、年齢とともに疲れやすくもなってきたので、家でスクワットなどの運動をするようになりました。今では体力がついて、疲れにくい体になってきたと感じているので、がんを経験した人に運動する大切さを知ってもらいたいという思いがあります。

沖本さん がんやがんの治療によって患者さんが抱える体の悩みの多くが、運動することで軽減したり改善したりすることが分かってきています。しかし、そのことがなかなか世間に知られていません。がん患者をサポートしている人でも、がん患者さんの運動効果についての理解が進んでいないところもあり、広く伝えていかなければいけないと感じています。

 実際には特別なエクササイズをするわけではなく、患者さんの体に適した運動を継続して行うことで効果が得られることがほとんどです。運動というと、汗をかいて体を大きく動かすことをイメージされるかもしれませんが、日常の延長線上にあるような体の動きから始めていただけるといいと思います。

写真はイメージ=ルネサンス運動支援センター提供
写真はイメージ=ルネサンス運動支援センター提供

 例えば、乳がんで肩関節の動く範囲が狭いことで悩まれている方は、肩を動かすと痛いから、怖くて動かせなかったりします。でも、その方にとって肩を上げ下げする、肩を回すというのは必要な運動だったりするんですね。運動支援センターのYouTubeチャンネルではお悩み別解決動画を公開していますから、動画を見て運動してもらってもいいですし、対面でもっと運動したいという方は実際にセンターに来ていただくといいかなと思います。私たちとしては、運動を通じて患者さんの悩みを解決し、病気になっても自分らしい人生を送っていける社会を作っていきたいとの思いで取り組んでいます。

◇     ◇     ◇

 後編では、運動支援センターを利用中で、職場復帰したがん患者の体験談をお伝えする。

(図版制作:増田真一)

沖本大(おきもと だい)さん
株式会社ルネサンスヘルスケア事業推進部教育研究チーム専任課長。ルネサンス運動支援センター責任者。大阪国際がんセンター認定がん専門運動指導士
沖本大(おきもと だい)さん 専門学校時代のアルバイトからフィットネス業界で働き始め、20年以上にわたり運動指導に携わる。2003年、ルネサンスに入社。スポーツクラブでの運動指導とともに、業界団体の上位資格を取得して社内外で研修講師として活躍する。 その後、本社へ異動となりサービスコンテンツの開発や人材育成に従事。2019年から、医療周辺領域における運動支援を創出するプロジェクト「がんリハビリテーションプロジェクト」に参画し現職。

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