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ストレス解消のルール

熱帯夜でもこれで快眠! カギは扇風機・エアコンの気流と除湿

不眠ストレス解消5つのルール

 結城未来=健康ジャーナリスト

パジャマは「半袖半ズボン」がお勧め

 他にも「酷暑による不眠ストレス解消」のために気を付けなければいけない点はないだろうか?

パジャマの素材は通気性の高いものに。写真はイメージ=(c)Olha Shtepa-123RF

――安河内さん「パジャマは半袖半ズボンがいいですね。熱は体の表面から逃げるので、体表面積は放熱の重要な要素です。

 体表面積は一般的な成人男性(170cm、65kg)で新聞紙でいうと約8ページに相当。このうち、熱を逃がすのに効果的な部位は全身の表面積の約54%を占める手・腕と足・脚です。ここはできるだけ外に出しておきましょう」

 汗を吸うためや冷風を直接体に当てないために「長袖が良い」というイメージもあるかもしれない。でも、「放熱」という点から考えれば、半袖半ズボンのほうが良いのだ。ただし、直接風が当たって冷え過ぎないように羽根の向きを変えたり、風量を弱めにしよう。

――安河内さん「せっかく扇風機などで気流をつくっても、通気性が悪いと、衣服内で水蒸気が飽和状態になります。つまり、こもってしまい蒸発できなくなるので、放熱がストップしてしまいます。通気性の良い素材を選びましょう」

 この暑さでは「冷感」「冷却」という言葉に飛びついて、「通気性」のことを忘れがちだ。

 通気性の良し悪しは繊維の種類だけでなく、織り方も大切。また、通気性の高さは気流がある状態で発揮されやすい。目の粗い布で作ったパジャマや、通気性の高さを検証してうたった寝間着を、エアコンや扇風機などで気流をつくった空間で着用すれば、効率よく放熱できる。さらに「通気性」に加えて「吸湿性」「速乾性」も見直して、ムレやべたつきを抑えれば、寝苦しさの軽減にもつながる。

――安河内さん「もちろん、眠る前にしっかりと水分をとっておきましょう。脱水症状対策も重要ですからね。夜中に喉が渇く可能性もありますから、ベッドの近くに水を用意しておくことも忘れずに」

 日中の酷暑で弱った体を元気にする眠りのキーワードは「体内リズムに合わせた放熱」だ。上手に実現して不眠ストレスを解消し、体を守ってほしい。

<酷暑による不眠ストレス解消・5つのルール>
(1)「冷やす」のではなく「放熱」で体を守る
⇒体にたまった過剰な熱を外に出すために、「汗を蒸発させる」工夫をしよう
(2)「気流」と「除湿」がポイント
⇒エアコンや扇風機で「気流」をつくり、「除湿」を行えば、放熱が進む。ただし、睡眠中は高めの温度と弱めの設定で体の負担を和らげよう
(3)エアコンや扇風機は体内リズムに合わせた使用法を
⇒一晩中エアコンを使うことに抵抗があるなら、タイマーで4時間後に切れるように設定して、睡眠前半に「積極的な放熱」を促そう。深部体温をスムーズに下げて体内リズムに合わせた快適な睡眠を実現できる
(4)「睡眠後半」は「体温上昇」で健やかな目覚めと活動につなげる
⇒睡眠後半には室内を冷え過ぎないように考慮。この時間に体を冷やさないことが、健やかな目覚めと活動につながる
(5)パジャマや寝具に「通気性」は必須。「吸湿性」「速乾性」も見直そう
⇒半袖半ズボンのパジャマは「通気性の良い」素材なら、「放熱」を助けてくれる。さらに「吸湿性」「速乾性」があるかもチェックしよう

安河内朗(やすこうち あきら)さん
九州大学名誉教授
安河内朗(やすこうち あきら)さん 1976年九州芸術工科大学卒業後、大学院などを経て同大工業設計学科助手。労働省産業医学総合研究所在所中に86年理学博士(京都大学)。90年九州芸術工科大学助教授、99年同教授、2005年九州大学(03年に九州芸術工科大学と統合)大学院芸術工学研究院長となり、08年同大副学長、09年より同大主幹教授、18年3月定年退職。専門は生理人類学、人間工学。
結城未来(ゆうき みく)
エッセイスト・フリーアナウンサー
結城未来(ゆうき みく) テレビ番組の司会やレポーターとして活躍。一方でインテリアコーディネーター、照明コンサルタント、色彩コーディネーターなどの資格を生かし、灯りナビゲーター、健康ジャーナリストとして講演会や執筆活動を実施している。

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