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ストレス解消のルール

熱帯夜でもこれで快眠! カギは扇風機・エアコンの気流と除湿

不眠ストレス解消5つのルール

 結城未来=健康ジャーナリスト

 なるほど。汗は、人間が生まれながら持っている「体のクーラー」なのだ。上手にコントロールしなければ、室内のクーラーとダブルになると、かえって体を冷やし過ぎてしまい体調を崩す原因になる。

――安河内さん「人にもよりますが、真夏の睡眠中にかく汗の量は約1リットルともいわれています。このうちどのくらいの汗を蒸発させるかが放熱のカギ。仮にコップ2杯分(360mL)の汗が体から熱を奪って蒸発したなら、(1gの水の気化熱を約540calとすると)19万4400cal(194.4kcal)の熱を放熱できたことになるんです。これは、50分余り軽いジョギングをしたときに体内で発生する熱量と同じ程度なんですよ」

 それだけの熱を体にためこむか、それとも体から逃がすかでは、確かに大きな違いだ。体内に余分な熱をためこみがちな酷暑。いかに汗を蒸発させて、上手に放熱するかがポイントとなるようだ。

汗を効率よく蒸発させ「放熱」を促進するには、扇風機などで気流をつくることが大切。写真はイメージ=(c)Jaroonrat Vitoosuwan-123RF

――安河内さん「汗を効率よく蒸発させるためには、『気流』が大切です

 暑いときにうちわであおぐと涼しく感じますよね。これは、うちわの風で冷やしているわけではないのです。体の表面近くの湿気をうちわの風が追い払うことで汗の蒸発量を高め、結果的に多くの気化熱を奪うから涼しい。風のある日に洗濯物が乾きやすいのと同じ原理です」

 …ということは、寝室では気流をつくる扇風機が良さそうだ。体を冷やし過ぎないので、実は私も愛用中。

――安河内さん「そうそう。扇風機の風量は小さくても効果がありますよ。首振り機能を使って全身を定期的に風でなでれば、効率よく放熱できます。私は顔に風を当てると喉を痛めるので、足元の斜め後方に扇風機を置いて首振り機能を使っていますよ」

エアコンで湿度を下げる工夫も

 となると、エアコンを使わず、汗を出せる状態が健康に良さそうにも思えるが?

――安河内さん「いやいや、ここまで暑くなったら、エアコンを上手に使ったほうがいいですよ。室温だけでなく湿度のコントロールに役立ちます。同じ気温でも、湿度の低いカラリとしたハワイとじめじめした日本の梅雨では、快適度が違いますよね。湿度が高いと、汗の蒸発量が減ってしまうからなのです。汗の蒸発量が少ないと放熱量も少なくなるので、蒸し暑く不快に感じてしまいます。特に酷暑では、エアコンなどで部屋の湿度を下げて、眠る環境を整えることも大切です」

酷暑の時期は、エアコンは冷房モードで。写真はイメージ=(c)scyther5Dean Drobot-123RF

 では、エアコンでは「除湿(ドライ)モード」が良いのだろうか? エアコンを発売しているパナソニックにも聞いてみた。

――パナソニック「除湿モードは『湿度を下げること』が主目的となります。基本的には弱冷房運転のため、室内外の温度が高い場合には室温調整が追いつきません。除湿モードは、梅雨時期の湿気が気になるような場合での利用をお勧めします」

 酷暑では除湿モードよりも冷房のほうが良さそうだが、しっかりと除湿できるのだろうか?

――安河内さん「気温が高いほど、空気が保持できる水分量は増加します。冷房では、室内の温かい空気を吸い込み冷やして熱を取り除きます。同時に、冷やすことで空気中から追い出された水分を室外へ排出します。例えばこの時期、冷たい水をコップに入れるとすぐに外側の空気は冷やされるので、空気から追い出された水分がコップについて結露するのと同じ原理です。

 こうやって熱と水分を取り除いた空気が室内に戻されているのが、冷房機能です。つまり、冷房では、室温だけでなく室内の湿度もしっかりと下げているのですよ」

 冷房で除湿ができることは分かったが、そのときに汗が蒸発して「放熱」しているというイメージはない。このあたりはどうなのだろう?

――安河内さん「放熱に関して、誤解があるようですね。24時間どんな状態でも体からは放熱されているんです。そうでないと、体内でつくられる熱がどんどんたまってしまい、体温は上昇する一方ですからね。エアコンをつけると涼しく感じるのは、放熱が促進されるからです」

 エアコンのきいた室内では汗をかかないイメージがあるが…。

――安河内さん「汗をかいていないように見えるだけですね。低湿度と気流によって汗が次々に蒸発すれば、皮膚がぬれることはありませんから」

 では、エアコンをどう使えば、体に優しい眠りを実現できるのだろうか?

――安河内さん「日中、強い日差しで壁にためこまれた熱が、夜中に室温を上げる一因になっています。眠る前の準備として、強めの冷房で部屋を冷やしておきましょう。壁を触って十分に冷えているか確認をしたら、睡眠のために冷房を弱めてください」

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