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ストレス解消のルール

コロナ疲労はこれで解消! 「光」を味方にして体内リズムを整える

タイミング、色、行動の3つのズレを変えてストレス解消

 結城未来=健康ジャーナリスト

午前中の光と朝食が体内時計に働きかける

 まずは朝から見直してみよう

――安河内さん「起床時には意識して朝日を浴びることが大切です。目を痛めるので直接太陽を見てはいけませんよ。青色波長を多く含む午前中の光には、脳の視床下部の視交叉上核(しこうさじょうかく)にある体内時計をリセットし、体内リズムを整える働きがあります」

 ヒトの体内時計は24時間きっかりではないらしい。それをきっちりと調整してくれるのが起床後の太陽光のようだ。そう言えば、休日に昼すぎまで寝てしまい、起きても家の中でダラダラと過ごしてしまうと、夜眠れないことがある。

――安河内さん「ヒトは朝日を浴びてから14~16時間後には眠くなり、睡眠のリズムを刻みます。朝日を浴びず日中も光を浴びない生活を続けると、体内リズムがズレて睡眠障害や体の不調につながりやすくなります」

 毎朝同じ時間に起きて会社に出かけるという規則正しい生活は、実は自然に光を浴びて体内リズムを整えることにつながっているのだ。急に家の中で過ごす時間が多くなった人は、注意しなければいけないだろう。

 それにしても、太陽光は天候によって光量が違うが、それでも体内時計を調整してくれるのだろうか?

――安河内さん「曇り空でも自然光は強く、窓際でも室内照明の10倍以上もの明るさがありますので、十分に体内リズムを整える役割を果たしてくれます。朝、起床と同時に太陽光を浴びて、朝食や軽いストレッチなどの活動的な行動も忘れずに行いましょう」

 「朝食をとるのは大切」とはよく言うが、どうしてだろうか?

写真はイメージ=(c) kazoka30-123RF
写真はイメージ=(c) kazoka30-123RF

――安河内さん「朝食を食べるという『行動』と、食べることで胃や内臓にもある『体内時計に働きかける』という点からもさらに覚醒を促し、体内リズムを整えるという大切な意味があります。同時に、朝食時に必須アミノ酸の『トリプトファン』を含む食べ物を食べることで、セロトニンの生成を促せます。セロトニンは、興奮を鎮めたり抗うつ作用があると言われている脳内物質。不足すると自律神経の乱れやストレス過多、うつ症状などさまざまな症状を引き起こすことで知られています。このセロトニンの原料になるのが『トリプトファン』。体内で作ることができないので、食べ物からとるしかありません。朝食をしっかりと食べてセロトニンの原料を体内に増やしてください」

 トリプトファンは大豆製品(豆腐、納豆、味噌、しょうゆなど)、バナナ、乳製品、カツオ・マグロや魚卵(たらこ、すじこなど)、牛や豚などの赤身肉やレバーに多く含まれるらしい。

 和食なら「味噌汁と納豆にご飯」、洋食なら「ヨーグルトやバナナにパン」と、和洋どちらでも朝食を食べておけば、自然にセロトニンの原料を体内に入れることができるわけだ。

――安河内さん「さらに朝、起床後に太陽光を浴びることで、体内時計のリセットとセロトニンをスムーズに分泌できるようになりますので、体内リズムを整え、精神面での安定、睡眠の質の向上など健康面に配慮できます」

 ストレスを感じがちなこの時期こそ、起床後は意識して太陽光を浴び、『トリプトファン』を多く含む朝食を食べて一日をスタートさせることが大切なようだ。

日中は光不足を補い、夜は就寝時間が近づいたら暖色系の照明に

 在宅ワークで外に出かけない場合、日中はどう過ごすのが理想的だろうか?

――安河内さん「活動時間である日中も光を意識しましょう。特に午前中から午後の早い時間までは窓際で作業をしたり、休憩の時に窓際や玄関先でストレッチをするなどして、光不足を補ってください。そして、ちゃんとランチも食べましょう」

 朝食が大切なのは分かるが、ランチも意識した方がよいのだろうか?

――安河内さん「規則正しい食行動も、睡眠と覚醒のリズムを整えてくれます。日中、活動時間には意識して光不足を補い、昼食を食べて活力を補うことも忘れないでください」

 暗くなったら「照明」の出番だ。

――安河内さん「夜、早い時間は昼光色や昼白色といった青白い照明の光でも良いですが、就寝約2時間前からは光を夕陽のような暖色系の光に変えましょう。私の研究でも、睡眠前に光の色を変えることで良質な睡眠がとれることが分かっています」

写真はイメージ=(c) Dinis Tolipov-123RF
写真はイメージ=(c) Dinis Tolipov-123RF

 実は、私は執筆などで夜仕事をする時間が長い。そのため、夜は明るく青白い昼光色の光で仕事をすることが多い。ただ、寝る30分以上前には照明を暖色系の電球色の光に変えるようにしている。すると脳の緊張がほぐれて、気分もあらたに作業が進められる。その後の寝つきの良さも実感中だ。

 時には、仕事に夢中になるあまりに光の色を切り替えるのを忘れ、就寝直前まで日中のように明るい光のまま仕事を続けてしまうこともあるが、その際には作業効率が落ちるうえ、寝つきが悪いことが多い。やはり、光の色を手軽に変えられるようになったのはLED時代の恩恵だ。とはいえ、LED照明ではなく、光の色を変えられない器具を使用しているという人もまだまだいるだろう。

――安河内さん「その際には、家の中にある照明器具を上手に組み合わせて使ってください。たとえば、夜遅い時間になったら天井照明は消してスタンド照明に切り替え、同時にパソコンやスマートフォンなどもやめるというルールを作るのもよいでしょう。特にお子様のいるご家庭は、ぜひ心がけてください」

写真はイメージ=(c) Dinis Tolipov-123RF
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