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ストレス解消のルール

花粉症の症状緩和のために 知っておきたい5つの勘違い

花粉症ストレス解消のルール

 結城未来=健康ジャーナリスト

【勘違い4】ヨーグルトやワセリンの効果を過大視する

ヨーグルトで花粉症が治るわけではない。写真はイメージ=(c) Oksana Bratanov-123RF
ヨーグルトで花粉症が治るわけではない。写真はイメージ=(c) Oksana Bratanov-123RF

 ここ数年、スギ花粉の季節になると、「ヨーグルトが花粉症に効く」というような情報が駆け巡る。

――大久保教授「そもそも人間の体は細菌感染から体を守るための免疫機能が主流でした。しかし、細菌感染が減少した現代では、それ自体が悪いものではない抗原物質(花粉、ハウスダストなど)に対してまで免疫機能が過剰に働くようになり、それがアレルギー反応となって、花粉症や鼻炎などを起こすようになりました。乳酸菌など、ヨーグルトに入っている整腸作用のある菌には過剰な免疫反応を調節する効果が期待できます。ただし、症状をよくするのではなく、あくまでも『緩和させる』というだけです。薬でなければ症状を治せないということを分かったうえで、ヨーグルトを食べてください」

 最近では、「『ワセリン』を鼻に塗るとよい」という情報もある。実は私も、スギ花粉の季節になると、毎日鼻の周りにワセリンを塗って過ごしている。鼻をよくかむために傷みがちな鼻のケアになるうえ、花粉によるかゆみを抑えられるので、この時期の必需品だ。

――大久保教授「ワセリンは荒れた皮膚を保湿するので、確かに痛みがラクになるでしょうね。鼻の穴の入り口にワセリンを塗っておけばそこに花粉が付くので、鼻の中への侵入を減らせるという点でも注目されています。ただし、鼻の粘膜にワセリンが付くと、粘膜上の粘液と混合し喉に流れてしまうので、ワセリンを鼻の中に入れないでください。塗るのはあくまで鼻の入り口にとどめてください」

 私はワセリンでかなり苦しみを軽減できているが、使い方には注意が必要なのかもしれない。

――大久保教授「ヨーグルトもワセリンも、あくまでも『症状緩和』のためのものです。薬が症状軽減に3割の効果があるとすれば、ワセリンはその半分程度のイメージ。ワセリンを塗っていれば薬がいらないということはありません。本当に症状を改善したければ、医療機関の受診が大切です」

【勘違い5】同じ薬を飲み続けると効かなくなると思う

 「同じ薬を飲み続けると、効かなくなる」という声も聞いたことがあるが、本当だろうか?

――大久保教授「そんなことはありません。以前は効いていた薬が効かなくなったとしたら、効いていたときよりも花粉の量が多いため、その薬で症状を抑えられなくなったということです。今年は花粉の量が少ないといわれていますが、実は1日に飛ぶ量は、例年の約10倍という日もあります。これまで飲んでいた市販の抗ヒスタミン薬が効かなくなったとしたら、飛んでいる花粉量が多い日に効き目の弱い市販薬では抑えられなくなったというだけです。そういう場合は医療機関を受診してもう少し効果のある薬を処方してもらってください」

 どうやら、今年は1回の大量曝露(ばくろ)で症状が長引く人も増えているようだ。正しい対策をしてこの季節を乗り切らなければいけない。マスク装着を強いられがちな昨今、マスクを外して家の中で少しでもリラックスするためにも、こうした勘違いを見直すことから始めてはいかがだろうか。

<花粉症ストレス解消のルール>

(1)

洋服の花粉を払って安心するのでなく、髪の毛やペットの毛に付着した花粉も洗い流す

(2)

鼻うがいは人肌程度の温かさの生理食塩水を使用して口や反対の鼻の穴から出す

(3)

空気清浄器を置くなら花粉が舞う出入り口が効果的

(4)

ヨーグルトやワセリンはあくまで症状を緩和させる手段と考え、治療は医療機関で行う

(5)

同じ薬を飲み続けると効かなくなる、ということはない。薬が効かないなら、現在の症状にそれが合っていないだけ。医療機関の受診を


(イラスト 平井さくら)

大久保公裕(おおくぼ きみひろ)さん
日本医科大学医学部耳鼻咽喉科教授
大久保公裕(おおくぼ きみひろ)さん 1984年日本医科大学卒業、88年同大学院修了。89~91年米国国立衛生研究所(NIH)アレルギー疾患部門へ留学。93年日本医科大学耳鼻咽喉科講師、医局長、准教授を経て2010年より現職。日本アレルギー協会理事、日本耳鼻咽喉科学会代議員、日本耳鼻咽喉科免疫アレルギー学会理事長。専門は鼻科学、アレルギー学、鼻科手術。
結城未来(ゆうき みく)
エッセイスト・フリーアナウンサー
結城未来(ゆうき みく) テレビ番組の司会やレポーターとして活躍。一方でインテリアコーディネーター、照明コンサルタント、色彩コーディネーターなどの資格を生かし、灯りナビゲーター、健康ジャーナリストとして講演会や執筆活動を実施している。

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