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Dr.今村の「感染症ココがポイント!」

風疹ワクチン、40~57歳男性に無料クーポンを配布。なぜ必要なのか?

最も重大な問題は、母子感染による「先天性風疹症候群」

 田村知子=ライター

気になる感染症について、がん・感染症センター都立駒込病院感染症科部長の今村顕史さんに聞く本連載。今回は首都圏から全国に流行が拡大してきている「風疹」を再び取り上げる。国立感染症研究所の発表によれば、2018年の累積患者数は2917人。2019年に入ってからはすでに1718人(6月12日時点)に上っている。厚生労働省は現在の風疹感染の拡大を受けて、2019年からの約3年間に対象世代(1962〔昭和37〕年4月2日から1979〔昭和54〕年4月1日生まれ)の男性に対して原則無料で風疹の抗体検査・予防接種を実施することにした。なぜそのような対策が必要なのか。風疹予防の重要性について、改めて聞いた。

40~57歳男性を対象に、無料で風疹の抗体検査・予防接種を受けられるクーポン券が送付されることに。一体なぜなのか。写真はイメージ=(c)Supak Katedee-123RF

【ココがポイント!】

  • 風疹は40代前後の男性に多く発症している
  • 風疹で最も重大な問題は、母子感染による「先天性風疹症候群」
  • 予防にはワクチン接種が最も有効。ただし、妊婦には接種できないため、家庭、職場などで妊婦と接する可能性がある人がワクチンを接種しておくことが重要
  • 特に1962(昭和37)年4月2日から1979(昭和54)年4月1日生まれの男性は、市区町村から発行される無料クーポン券を活用して積極的に抗体検査、予防接種を

40~57歳の対象男性に、無料抗体検査・予防接種を開始

すでに手元にクーポンが届いている人も多いのではないだろうか。

この連載では2018年10月に「風疹は今や大人の感染症、30代以上の男性が多く発症」で風疹を取り上げました。その後も風疹の流行は拡大し続けています。厚生労働省は今回の風疹の流行拡大に対する緊急的な措置として、2019年から2021年度末までの約3年間に、対象とされる世代の男性に原則無料で抗体検査・予防接種を行うことにしました。なぜ、このような対策が取られたのでしょうか。

 男女別・年齢群別の風疹患者報告数と風疹の抗体保有率を見ていただくと、今回の流行の中心は、抗体保有率の低い40代前後の男性であることがうかがえます。

 40~50代の男性の抗体保有率が低いのは、ワクチンの定期予防接種制度の関係で、一度も風疹の定期予防接種を受ける機会がなかったためです。そこで、厚生労働省は2019年からの約3年間、1962(昭和37)年4月2日から1979(昭和54)年4月1日生まれの男性を対象に、風疹の抗体検査を受けて免疫が十分でないと判定された場合には、原則無料でワクチン接種を行うことを決めました。抗体検査は市区町村が送付するクーポン券を使用すれば無料で受けることができ、クーポン券は約3年の期間内に年齢に応じて段階的に送付されます。

40代男性の患者報告数の多さや、40~50代前半男性の抗体保有率の低さが際立つ。※国立感染症研究所 感染症疫学センター「風疹流行に関する緊急情報:2019年6月12日現在」より
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「妊婦、妊娠する可能性のある女性への感染防止」が最重要課題

以前の記事(「風疹は今や大人の感染症、30代以上の男性が多く発症」)で、風疹で最も重大な問題は、母子感染による「先天性風疹症候群」だと伺いました。ここで改めて、先天性風疹症候群とはどのようなものか、解説をいただけますか。

 先天性風疹症候群(congenital rubella syndrome:CRS)は、風疹の母子感染により、生まれた赤ちゃんに難聴や白内障、先天性心疾患などを起こすものです。妊娠20週ごろまで、特に12週ごろまでの妊娠初期の女性が風疹に感染すると、発症する確率が高くなります。

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2019年にも報告が

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