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Dr.今村の「感染症ココがポイント!」

感染力強い「はしか(麻疹)」。流行繰り返さないために予防接種を

妊婦が感染すれば、流産や早産などを招く可能性も

 田村知子=ライター

 また、麻疹には潜伏期やカタル期といった診断が難しい時期があることも、感染を広げてしまう大きな要因となっています。

「カタル期」とはどういうものでしょう?

 ではまず、麻疹の経過を簡単にまとめてみましょう(図2も)。

【潜伏期】
・10~12日間は症状が出ない潜伏期間がある
・免疫のない人が感染すれば、ほぼ100%発症する(顕性感染)
【カタル期】
・発症から5日程度までで、感染力が最も強い時期
・鼻水やくしゃみ、咳、喉の痛みといった風邪のような症状がある
・低めの発熱のあと解熱し、後半には口の中に「コプリック(Koplik)斑(ほほの裏側にできる塩粒をまいたような白い斑点)」が出現する
【発疹期】
・再び高熱が出て(二峰性の発熱)、赤い発疹が耳の後ろやほほなど顔から、体、手足と全身に広がっていく
【回復期】
・高熱は3~4日間程度で下がっていく
・その後に発疹も治っていくが、炎症がひどいときには一時的に日焼けしたときのように皮膚がはがれ落ちたり(落屑=らくせつ)、黒ずんだり(色素沈着)することもある
発疹が表れる前の「カタル期」が最も感染力が強い。イラスト=(c)captainvector-123RF
[画像のクリックで拡大表示]

 このように、潜伏期やカタル期には、麻疹に特徴的な高熱と発疹が表れないため、感染症の専門医でも、麻疹を強く疑うことは難しいのです。しかも、カタル期が最も感染力が強いので、本人も「風邪かな?」などと思っているうちに、感染を広げていってしまいます。

麻疹予防にはワクチン接種が最善策

では、麻疹の感染を防ぐにはどうしたらいいのでしょう。

 麻疹の感染を防ぐ最も有効な方法は、ワクチンを接種して、麻疹に対する免疫をつけておくことです。

 麻疹の流行は、感受性者(免疫がなく感染しやすい人)が少ないほど、拡大を食い止めやすくなります。ですから、麻疹の流行時には、リスクの高い場所のリスクの高い人、つまり、流行している地域の感受性者や、感染者と接触する可能性の高い人、例えば、空港や医療機関に勤務する人、教育関係者などに、緊急的にワクチンを接種してもらうことが重要です。

 また、国内の発生地域や海外を訪れる予定のある人、不特定多数の人と接する機会が多い人なども、ワクチンを接種しておくことが勧められます。

自分に免疫があるかどうかは、どうすれば分かりますか。

 簡単に確認する方法としては、過去に麻疹に感染したことがある人、ワクチンを2回接種したことがある人は、免疫があるのでワクチン接種は不要です。

 ただし、幼少期に感染したという記憶は、必ずしも正しいとはいえません。

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