メトトレキサートで炎症を十分に抑えられない場合や、肝機能障害などの副作用で十分な効果を得られない場合は、生物学的製剤を用いる。これは体の免疫システムが関節の滑膜という部分を攻撃するときに出される物質(TNF-αやIL-6など)を標的とした医薬品で、これまでに10種類以上の薬剤が登場した。最近では、注射薬である生物学的製剤と同等の効果を有するJAK阻害薬という新しい経口薬も使われるようになっている。関節リウマチの治療では、これらの薬剤の効果を3カ月ごとに評価し、患者に最適な薬剤を選ぶことで治療成績を高めてきた。