「四十肩を治したい」「膝が痛いときスクワットはOK?」読者の悩みに名医が回答
腰や膝などの運動療法に詳しいアレックス脊椎クリニックの吉原潔先生(後編)
二村高史=フリーライター
「健康Q&A」では、日経Goodayの連載や特集でおなじみの医師や研究者、アスリート、トレーナーなど、健康・医療のエキスパートの方々が月替わりで登場。あなたの疑問やお悩みに答えます。
2020年12月の回答者は、腰や膝などの運動療法に詳しいアレックス脊椎クリニックの院長、吉原潔先生です。
アレックス脊椎クリニックの吉原潔先生Q&A
Q 1
Q 2
Q 3
Q 4
Q 5
Q 6
Q 7
Q 8
Q 9
Q10
編集部 前編では、腰痛のときに運動したほうがいいかどうかや、坐骨神経痛対策のストレッチなどについて、アレックス脊椎クリニックの院長である吉原潔先生に聞きました。吉原先生は、脊椎内視鏡手術技術認定医の資格を持つ脊椎外科医でありながら、フィットネストレーナーでもあり、本格的な運動療法の指導も得意としています。
後編では、膝の痛みや肩の痛みの対策などについて伺います。ではさっそく、最初の質問です。

膝に痛みを感じるので速く走るのが怖い
走るのが好きで、毎朝5kmのジョギングをしていますが、膝の軽い痛みがつきまとい、今よりもスピードを出すのが怖く感じます。できれば、マラソン大会に出られるくらいの練習をしたいのですが、どのように膝の痛みとつきあっていけばよいのでしょうか? (50代男性)
編集部 毎朝5km走っているというのは、健康そのものという印象です。ただ、膝に痛みがあるので、スピードを出すのをためらってしまうそうです。
吉原 50代というのが少し微妙な年齢ですね。というのも、膝の関節に変形が出てきたり、軟骨がすり減ってきたりする年頃だからです。もし、本格的にマラソンを目指すというならば、一度、整形外科を受診してみてはいかがでしょうか。
膝に問題がないならば、次にチェックしたいのはシューズです。特にアスファルトの上を走るときには、シューズに気を使う必要があります。ランニング用の靴のなかでも、薄くてクッション性のないものは、着地したときの振動がもろに骨や関節にかかり、それで痛みが出ることがあります。
編集部 なるほど。シューズを変えるだけで膝の痛みがなくなる可能性もあるわけですね。