「白衣高血圧は放置していい?」「血圧と頭痛の関係は?」読者の悩みに名医が回答!
東京女子医科大学東医療センター内科元教授・渡辺尚彦先生(中編)
伊藤和弘=ライター
「健康Q&A」では、日経Goodayの連載や特集でおなじみの医師や研究者、アスリート、トレーナーなど、健康・医療のエキスパートの方々が月替わりで登場。あなたの疑問やお悩みに答えます。
今月の回答者は「ミスター血圧」の異名を持つ東京女子医科大学東医療センター内科元教授の渡辺尚彦先生です。
「ミスター血圧」こと渡辺尚彦先生Q&A
Q 1
Q 2
Q 3
Q 4
Q 5
Q 6
Q 7
Q 8
Q 9
Q10
Q11
Q12
Q13

編集部 前編では、血圧の目標値や「下の血圧だけ高い」といった相談について、渡辺先生にお聞きしました。中編では、高血圧に気付くポイントの有無や、白衣高血圧、また、血圧と脈拍数、頭痛などとの関係についてお聞きしていきます。ではさっそく、最初の質問です。
高血圧に気付くポイントは?
高血圧は「サイレントキラー」というくらいで、なかなか自覚症状はないのだと思いますが、日常生活で血圧が高いことに気付くポイントはありませんか? (52歳男性)
編集部 確かに、何かで気付くことができたらありがたいです。
渡辺 残念ながら、いくら血圧が高くなってもほとんど自覚症状はありません。血圧はとにかく測るしかない。血圧が心配な人は血圧計を買って毎日測るようにしてください。1日2回、起床時と就寝前、いずれも排尿を済ませてから測るのが基本です。
編集部 右腕と左腕で血圧に差が出ることもありますね。
渡辺 血圧の左右差はプラスマイナス5(mmHg)くらいはあるものです。左右で10以上違う場合は動脈硬化が進んでいるのかもしれません。ただし、血圧は最初に測るときは高く出るので注意してください。左右差を見るときは1回ずつではなくて、何回か左右で繰り返し測って、最後の数字を取るのがポイントです。
症状から高血圧に気付くことはできません。1日2回、起床時と就寝前に血圧を測るようにしてください。
編集部 サイレントキラーというだけあって、やはり自覚はできないものなんですね。よく分かりました。次は家庭で測ったときと医療機関で測ったときとで血圧値に差がある場合についての質問です。
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