「落ちてきたゴルフの飛距離を戻すには?」読者の悩みにあの先生が回答!
筑波大学大学院スポーツ医学専攻教授の久野譜也先生(中編)
田村知子=フリーランスエディター
「健康Q&A」では、日経Goodayの連載や特集でおなじみの医師や研究者、アスリート、トレーナーなど、健康・医療のエキスパートの方々が月替わりで登場。あなたの疑問やお悩みに答えます。
2018年6月の回答者は、日経Goodayの人気連載「久野教授の『カラダの強化書』」でおなじみの、筑波大学大学院スポーツ医学専攻教授の久野譜也先生です。前編に引き続き、中編をお届けします。
筑波大学大学院スポーツ医学専攻教授の久野譜也先生 Q&A
Q 1
Q 2
サイクルマシンやステッパーも有酸素運動になりますか?(前編)
Q 3
Q 4
1万歩以上と腕立て伏せなどが日課。筋力増強に効果はある?(前編)
Q 5
Q 6
Q 7
Q 8
Q 9
両膝の半月板損傷。山登りのためには手術したほうがいい?(後編)
Q10
膝への負担が少なく、骨密度を改善できる運動はありますか?(後編)
Q11
腰回りの筋肉が落ち、坐骨神経痛になりました。筋肉をつけるには?(後編)
Q12

編集部 前編では、有酸素運動や筋トレに関するお悩みに回答していただきました。今回は、高齢の方に関する質問を中心にお答えいただきます。とはいっても、ミドルエイジの方にも参考になるはずです。久野先生、どうぞよろしくお願いいたします。
久野 はい、よろしくお願いします。
編集部 では、1つ目の質問です。
認知症予防には、筋トレと有酸素運動に加えて「人との関わり」を
私の母は90歳で1人暮らしをしていますが、最近、記憶力の低下が進んできたように感じます。久野先生の連載で、認知症の予防には筋トレが有効と知りましたが、筋トレで認知症の進行を抑えたり、改善したりすることもできるのでしょうか。 (50代男性)
編集部 認知症の予防や改善に関するお悩みです。質問者のお母様は90歳で1人暮らしができていて、最近になって記憶力が低下してきたということなので、もしかすると認知症の一歩手前のMCI(Mild Cognitive Impairment:軽度認知障害)かもしれませんね。
久野 そうですね。仮にMCIだとすると、改善が期待できることもあります。ただ、90歳ということなので、ある程度の進行は避けられません。そして、認知症になってしまうと改善は難しいのですが、それでも、生活習慣の改善によって進行の速度を遅らせることは可能です。
それには、「カラダの強化書」の第10回でお話ししたように、筋トレだけでなく、有酸素運動もしていただくことが必要です。