「週3回筋トレしても筋肉量が増えません」“筋肉博士”がズバリ回答!
“筋肉博士”こと東京大学教授の石井直方先生(後編)
伊藤和弘=フリーランスライター
「健康Q&A」では、日経Goodayの連載や特集でおなじみの医師や研究者、アスリート、トレーナーなど、健康・医療のエキスパートの方々が月替わりで登場。あなたの疑問やお悩みに答えます。
2019年4月の回答者は、日経Goodayの連載「“筋肉博士”石井直方の筋肉まるわかり大事典」でもおなじみ、“筋肉博士”の異名を持つ東京大学教授の石井直方先生です。中高年の運動のやり方について聞きました。
“筋肉博士”こと東京大学教授の石井直方先生 Q&A
Q 1
Q 2
Q 3
Q 4
Q 5
Q 6
Q 7
Q 8
Q 9
Q10

編集部 前編では、昔運動していた人はブランクがあっても筋肉の戻りが速いという「マッスルメモリー」の話や、電気刺激によって筋肉を鍛えようという機器の効果などについて、“筋肉博士”こと東京大学教授の石井直方先生にお伺いしました。
後編では、中高年の運動の悩みについてお答えいただきます。では、さっそく最初の質問です。
膝が痛い人はどんな運動をしたらいい?
50代後半の夫について相談です。私は運動といえばダンスをしているのですが、夫は膝が痛いと言ってまったく運動をしようとせず、将来が心配です。膝が痛い人でもできる運動を教えてください。 (50代前半女性)
編集部 中高年になると「膝が痛い」から運動しない、という人も多いですね。運動はしたほうがいいと思いますが、悪化させる心配もあって悩ましいところです。
石井 痛む膝を回復させるには、運動をしたほうが早いという研究があるんです。膝の靱帯や半月板にはあまり血管が走っていないので、痛めると治りが遅いのですが、むしろ動かしたほうが、循環が良くなるというわけです。
膝が痛いからといって、運動せずにじっとしているのではなく、「膝が痛くならない運動」を積極的にするのがいいと思いますね。
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