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久野教授の「カラダの強化書」

健康長寿のために鍛えておくべき筋肉、第1位は?

第5回 筋トレ・有酸素運動の極意は「チリツモ」

 久野譜也=筑波大学大学院スポーツ医学専攻教授

 また、私は普段の通勤でバスを使うのですが、その日の歩数や1週間の予定に応じて、帰宅時にどのバス停で降りるかを決めています。例えば、「今日は十分歩いたな」と感じた日は、自宅の最寄りのバス停で降ります。「あまり歩けなかったな」と思ったときは、その程度に合わせて最大で3つ手前までのバス停のいずれかで降りて、自宅まで歩くようにしています。

 お酒を飲んだあとはあまり歩きたくないので、飲み会などの予定が入っていれば、前日などに多めに歩く日を作って貯金しておくこともあります。そうして、1週間の中で帳尻が合うように調整しているんですね。

一律のルールを課すのではなく、自分で考えて工夫しよう

 講演でこのようなお話をした後に、「皆さんは車でショッピングモールなどに行ったとき、駐車場のどの場所に停めますか?」と尋ねると、決まって苦笑いをされます。大抵は少しでも入り口に近い場所に停めたいと思うものですし、実際に停めている人が多いのでしょう。でも、入り口から少し離れた場所に停めたとしても、数分の違いです。その数分間に、数百メートル分の歩数が稼げます。このようなちょっとした歩数でも、こまめに歩いて加算していくと、チリツモで意外と多くの歩数になるものです。

 だからといって一律に、「毎日1つ手前のバス停や駅で降りて歩こう」「駐車場では必ず入り口から遠い場所に停めよう」とノルマを課す必要はありません。雨の日に途中でバスや電車を降りて歩くのはおっくうですし、重たい物を買う予定があるときに車を遠くに停めて歩くのは大変です。要はその時々の状況に応じて、自分で考えて工夫して、行動を選択すればいいのです。

 私は皆さんに健康長寿を実現するための秘訣をお話しするときは、ただ「健康のために~をしましょう」「~をするのはやめましょう」とだけ伝えることはしたくないと考えています。国立病院機構京都医療センター予防医学研究室長の坂根直樹先生は、そのような指導をする人のことを、「魔性の女」にかけて“ましょうの女”と例えていますが(笑)、私自身も研究室のスタッフも、“ましょうの男・女”にはならずに、そこから1歩踏み込んだ指導、情報提供をするように心がけています。

 「健康のために歩きましょう」「塩分を控えましょう」といった義務的な情報に接しただけで、自ら進んで生活習慣や行動を変えられる人は多くありません。「なぜ、それをする必要があるのか」「なぜ、それをしないほうがいいのか」という理由をきちんと理解し、ふに落ちて初めて、どうすればいいかを自分で考えて行動するようになります。読者の皆さんにも思い当たる経験があるのではないでしょうか?

筋トレは優先順位をつけて、1日5分間からでOK

 さて、これまではウォーキングのチリツモのコツをお話ししてきましたが、筋トレにも同じことがいえます。ジムに通って1週間に2~3回は1時間のトレーニングをしようと思うと、長続きしにくいもの。でも、自宅やオフィスにいながら、5分程度の時間でできるメニューなら、無理なく続けることができます。

 このときに大切なのは、健康長寿のために鍛えておくといい筋肉を知っておくことです。そうすれば、時間がないときでも優先順位をつけて、効率的に鍛えていくことができます。まずは大まかに、以下の順に覚えてください。

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