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データで見る栄養学

「早食い」は太る! 忙しい人でも無理なく実践できる「太りにくい食べ方」とは? 

第3回 食べる速度と肥満度の深~い関係

 村山真由美=フリーエディタ―・ライター

佐々木:その通りです。図3の「食事指導期間の前後における食品群摂取量の変化」を見てください。米の摂取は両群とも減りましたが、野菜先食べ群は食品交換表群より68g少なくなっています。緑黄色野菜の摂取は両群とも増え、野菜先食べ群は食品交換表群より63g多くなっていました。また、果物は野菜先食べ群では73g減りましたが、食品交換表群では7g増えていました。

【図3】食事指導期間の前後における食品群摂取量の変化
【図3】食事指導期間の前後における食品群摂取量の変化

食事指導後の摂取量・食事指導前の摂取量(1日当たりg)

[画像のクリックで拡大表示]

編集部:食品交換表を使う群では、主食や果物を極端に減らすことはできませんが、野菜先食べ群ではそういうこともできたかもしれませんね。

佐々木:少し意地悪な見方をすれば、野菜をたくさん食べ、果物とご飯を控えめにして、グリセミック・インデックスの低い食べ物を選んで、しっかりかんで食べたら、野菜を先に食べるかどうかはさておき、HbA1cは下がりそうな気がしないでもありません。というわけで、現時点では、野菜先食べは血糖コントロールの「有望な選択肢の一つ」くらいに理解しておきたいところです。

編集部:この研究も、結果だけを見るのではなく、何と何を比べているのかをよく見ることが大切だという例ですね。

佐々木:野菜先食べは、普段野菜をあまり食べない人にとっては、野菜の摂取量を確実に増やす方法になりますし、主食の食べ過ぎを防げるというおまけもつきそうです。

編集部:確かに、普段野菜をあまり食べない人はやってみる価値がある、といえそうですね。

ゆっくり食べることの意義

編集部:しかし、野菜のおかずを食べ切ってからご飯を食べるというのは、実際にやってみると違和感があります。子どもの頃、「ご飯だけ食べる」「おかずだけ食べる」いわゆる「ばっかり食べ」はよくないと教わりました。

佐々木:口の中で主食、主菜、副菜を混ぜ合わせて味の広がりを楽しむことを「口内調味」といいます。三角食べと口内調味は和食の特徴の一つだそうですよ。三角食べはばっかり食べよりも、食べ方がゆっくりになるという特徴があります。ご飯やおかずを少量ずつ口に入れてよくかまないと、おかず同士のさまざまな味を重ねたり、味の変化を楽しむことはできないですからね。

編集部:昔から、よくかむことは体にいいといわれます。反対に、早食いは太るとも聞きますが本当でしょうか?

佐々木:食べる速度と肥満度との関連を調べたところ、食べる速度が速い人ほど、体重やBMIの数値が大きくなることが分かりました(図4)。「かなり遅い」群と「かなり速い」群で体重を比べると、「かなり速い」群のほうが中年女性と大学生女子では平均6kg、中年男性では平均9kgも重いという結果が出ています(*5、6)。

【図4】食べる速さと肥満度の関連
【図4】食べる速さと肥満度の関連
[画像のクリックで拡大表示]

編集部:6kg、9kgというと相当な違いですね! ところで、この研究では食べる速度の速い、遅いはどのように分類したのでしょうか?

*5 Sasaki S, et al. Self-reported rate of eating correlates with body mass index in 18-y-old Japanese women. Int J Obes Relat Metab Disord. 2003;27:1405-10.
*6 Otsuka R, et al. Eating fast leads to obesity: findings based on self-administered questionnaires among middle-aged Japanese men and women. J Epidemiol. 2006;16:117-24.

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