糖尿病の治療では、患者が自分で血糖値を測りながら治療を進めるケースが少なくない。国内では現在、測定のたびに指に針を刺して採血する装置が主に使われているが、近年、欧州で、採血なしに血糖値を測れる新型検査器が登場し、話題を集めている。採血の痛みがなく、操作も簡単なこの装置が普及すれば、糖尿病治療の姿は大きく変わるかもしれない。
今、糖尿病の分野で、これまでの治療を一変させるかもしれないとして、関係者から熱い注目を集めている検査装置がある。米アボット・ラボラトリーズ社製の「フリースタイル リブレ」(以下「リブレ」と表記)だ。
二の腕に取り付けたセンサーに本体をかざして測定

リブレは、自分の血糖値を測る装置。現在主流の自己血糖測定器は、指先に針を刺して採血する方式だが、リブレは二の腕につけたセンサーに、スマホサイズの本体をかざすだけで測定できる。検査時の痛みがなく、消毒などの手間も不要だ。
センサーは2週間付けっぱなしにでき、その間は何度でも血糖値を測定できる。センサーの接着面には細い針が付いており、これが二の腕に刺さった状態になることで、血糖値をリアルタイムでモニターできる仕組みだ。針は非常に細いため、装着時の痛みはほとんどないという。防水なので、付けたまま入浴や水泳も可能だ。
既に発売されている欧州では、生産が追いつかないほどの人気だという。国内ではまだ未発売だが、個人輸入などで入手する人が現れ始めている。「リブレ」「個人輸入」などのキーワードでインターネットを検索すれば、入手した人が使用感をアップしているブログなどを見つけられるだろう。

