グッデイ花子 「あれ、どうしたの、胃薬なんて飲んで…」
ニッケイ太郎 「最近、夏バテのせいか胃もたれがひどくてね。昼休みにドラッグストアで買ってきたんだ」
グッデイ花子 「ちょっとした不調だったら、わざわざ病院に行かずに市販の薬でなんとかしたいよね。そういえば知ってた? 来年から、薬局やドラッグストアで薬をまとまった額購入すると、所得控除の対象になるみたい」
ニッケイ太郎 「え、そうなの? それってどんな仕組み? どんな薬でもいいの?」
積極的に市販薬を利用した人を優遇する新税制が来年スタート
2016年も早くも後半戦。今から来年の話をしたら鬼に笑われそうですが、今年度の税制改正で新設が認められ、2017年1月からの実施に向けて着々と準備が進んでいる、ある新しい税制のお話をしたいと思います。
その新税制とは、2017年1月1日から始まる、「セルフメディケーション(自主服薬)推進のためのスイッチOTC薬控除(医療費控除の特例)」、通称「セルフメディケーション税制」です。
「セルフメディケーション」とは、薬局やドラッグストアで販売されている医薬品(OTC医薬品)を使って、軽度な身体の不調を自分で手当てして健康を管理することです。超高齢化で医療費が膨らむ中、政府は、人々が自主的に健康管理(セルフメディケーション)をすることで、医療機関を受診する機会を減らしてもらい、医療費を削減しようしています。今回の税制は、そうしたセルフメディケーションを後押しする意図で新設されたもので、医薬品業界を中心に大きなニュースになっています。