ふだんわれわれは、リスクとベネフィット(デメリットとメリット)を天秤にかけて物ごとを選択すると思いますが、その天秤というのは人それぞれであり、ひとつの物差しでは語れないんですね~。これは、医師の処方についても同様なんです。
副作用があるからダメだとか、なにがなんでも無駄な処方を減らしましょうというのは、時には医療従事者のエゴであったりするのかもしれません。
かといって、なんでもかんでもOK!というのでは、患者さんの健康を害してしまいます。
ここらへんのバランス感覚はとても大切で、もっと重い話になればなるほど(たとえばがんの末期の治療など)、もう少し系統立てて患者さん・家族さん・治療に携わる多職種を交えて一丸となって作戦を立てることで、最善の策を見つけられることがあります。
医師として、患者さん・家族さんにも、どんどんこういう情報をシェアしたいと思っています。
ただのハゲ話と思いきや、けっこう深く、普遍的な話になりましたね!
また、次回も皆さんの役に立ちそうなお話をしたいと思います。
注意)本連載は、医療否定を訴えるものではありません。必要な薬をテキトーに自己判断で中止するのはいけません!くれぐれもご注意いただければと思います。
やわらぎクリニック副院長

現在は、やわらぎクリニック(奈良県生駒郡)副院長として父親とともに地元医療に貢献すべく奮闘中。3姉妹の父親で趣味は家族旅行。