週2時間のボランティア活動 死亡リスクが4割減
米国の中高年1万3000人を対象とした研究
大西淳子=医学ジャーナリスト
ボランティア活動をしている人は死亡リスクが低く、ポジティブ
4年の追跡期間中、ボランティア活動を年間に100時間以上行っていた人々は、ボランティア活動を全く行っていなかった人々と比べて死亡リスクと身体障害のリスクが低く、身体活動レベルは高く、心の健康状態も良好(ポジティブ感情が強く、楽観的で、生き甲斐を感じており、抑うつ症状、絶望感、孤独感は少なく、友人とのコミュニケーションも充実している)であることが明らかになりました(表1)。
一方で、これら以外の23項目については、ボランティア活動(年間100時間以上)との間に有意な関係は認められませんでした。
著者らは、「高齢化が進む社会において、広範なスキルと経験を有する高齢者によるボランティア活動は、社会に利益をもたらすとともに、本人の健康の維持にも役立つことが示された」と述べています。
論文は、American Journal of Preventive Medicine誌2020年8月1日号に掲載されています(*1)。
医学ジャーナリスト
