要介護招く「フレイル」のリスクは肥満度が低くても高くても上昇
日本人のデータでU字カーブ描く
大西淳子=医学ジャーナリスト
BMIが低い群と高い群の両方でフレイルの有病率が高い
各群におけるフレイルの有病率を、BMI 22.5~24.9群を参照として比較したところ、BMIが低い群(18.5未満/18.5~19.9)と高い群(27.5以上)において、フレイルの有病率が高いことが明らかになりました(表1)。
横軸をBMI、縦軸をフレイルのオッズ比として両者の関係を表したところ、FPを用いて評価した場合とKCLを用いて評価した場合のいずれも、描かれた曲線はU字型になりました。これらの曲線に基づいて推定すると、フレイルの有病率が最も低かったBMIは、評価にFPを用いた場合が24.7~25.7、KCLを用いた場合は21.4~22.8でした。
今回得られた結果は、BMIが低い人、高い人の両方において、フレイルのリスクを評価し、予防のための対策を講じる必要があることを示唆しました。
論文は、2020年5月6日付の「Journal of Clinical Medicine」電子版に掲載されています(*3)。
医学ジャーナリスト
