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話題の論文 拾い読み!

ビタミンBサプリのとりすぎは股関節骨折を招く恐れ

B6とB12の過剰摂取に注意、米国の閉経女性を対象とした大規模研究

 大西淳子=医学ジャーナリスト

ビタミンB6、B12の摂取量が多いほど骨折リスクが上昇

 追跡期間中に、2304人が股関節骨折を経験していました(外傷やがんなどに起因するものは除外)。骨折時点の年齢の中央値は75.8歳でした。

 骨折者のビタミンB6の摂取量は1日当たり3.6mgで、ビタミンB1212.1μgでした。これらは、米国における成人向けの1日当たりの推奨量(ビタミンB6が1.3~1.7mg、B12が2.4μg)に比べて非常に高い値でした(なお、日本におけるB6の1日当たりの推奨量は、成人男性が1.4mg、女性が1.2mgで、B12は性別に関わりなく2.4μgです)。

 分析対象となった参加者全体を、ビタミンB6の1日当たりの摂取量に基づいて5つのグループ(2mg未満、2~4.9mg、5~14.9mg、15~34.9mg、35mg以上)に分け、ビタミンB12についても5つのグループ(5μg未満、5~9.9μg、10~19.9μg、20~29.9μg、30μg以上)に分けました。また、サプリメントのみの摂取量に基づく分類も行って、股関節骨折との関係を検討しました。

 その結果、食物とサプリメントからのビタミンB6の1日当たりの摂取量が最も多いグループ(35mg以上)の股関節骨折のリスクは、参照群(2mg未満)の1.29倍に上昇していました。ビタミンB6の摂取量が増えるほど骨折リスクも増える傾向が見られました。

 同様に、ビタミンB12の1日当たりの摂取量が最も多いグループ(30μg以上)では、参照群(5μg未満)に比べて骨折リスクが1.25倍となり(ただし統計学的有意差はなし)、やはり摂取量が増加するほど骨折リスクが上昇していました。

 食品からの摂取量を除いた、サプリメントからの摂取量に限って分析したところ、やはりビタミンB6、B12の摂取量が多い女性ほど骨折リスクは高くなっていました。サプリメントからの摂取がなかったグループ(参照群)に比べ、ビタミンB6の1日当たりの摂取量が最大(25mg以上)のグループの骨折リスクは1.41倍、ビタミン12の摂取量が最大(25μg以上)のグループでは1.26倍となりました(図1)。

 ビタミンB6は1日の平均摂取量が10mg増えるごとに骨折リスクが2%上昇し、ビタミンB12は10μg増えるごとに1%上昇していました。このリスク上昇は、総摂取量についても、サプリメントのみの摂取量についても認められました(統計学的有意差あり)。

図1 サプリメントからのビタミンB6・B12摂取量と股関節骨折リスク
ビタミンB6もB12も、サプリメントからの摂取量が多いほど股関節骨折のリスクが上昇していた。(データ出典:Meyer HE, et al. JAMA Netw Open. 2019;2(5):e193591.)
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